第3話

温かい貴方が好き~💑シリーズ~
3,473
2018/12/08 04:09
あなたside


こんにちは!
野々宮あなたです!
ガチャ玄関のドアが開く
お!
あっくんが帰って来たみたい!!
バタンッ!!!ドアが勢いよく閉まる
ぅおっと……?!
これは、ご機嫌斜めなご様子……。
あなた

……おかえり〜!

桐山照史
あなたを無視する
バンッ照史が荷物をソファに投げつける
あなた

……ご飯にする??
お風呂も沸いてるけど……。

私の彼氏のあっくんは、ジャニーズWESTととして活動している、桐山照史。
テレビで見るあっくんは、本当にキラキラしてて、かっこよくて、楽しそうで……!
あ、普段もそうなんだよ?
でも、今日はちょっと違うみたい……。
桐山照史
……なに?
なんでジロジロ見てん…?
あなた

……いや、別に?

うわ、めっちゃトゲトゲしてる……。
まぁ、これくらいじゃへこたれないけどねぇ(笑)
あなた

で、ご飯どうする?

桐山照史
…………チッ舌打ちをする
いらん。
あなた

あ……、そう………。

……舌打ちは酷くない?
だって、私はなんも悪くないよね??
あなた

私、お風呂入ってくる……。

桐山照史
俺の方が疲れてるのに?
あなた

え………。
じゃあ、あっくん入ってくる?

桐山照史
はよ、行けや。
あなた

………うん。

そこにいるのが気まずくなったから、お風呂に入る事にした。
服を脱いで、シャワーを浴び、湯船に浸かると、なんか急に虚しくなる。
だってさ!
正直、私、関係ないじゃん!!
仕事で何があったか知らないけどさ、あの態度はなくない?!
そりゃ、ジャニーズとか芸能人とかはストレス溜まる仕事だとは思うよ?
でも、私だって仕事だったし!
疲れてるのは私も一緒!!
あー、もうムカつく!!!!
……でも、そんな状態でも自分の家じゃなくて、私の家に帰って来てくれるんだ、って思っちゃう自分がいる。
ドンドンッドアを叩く音
桐山照史
まだ?!
俺も入りたいんやけど。
あなた

あ、ごめ……、今あがる……!

確かに温まり過ぎたかも……。
うん、そーだよ。
急いで身体を拭いて服を着た。
あなた

そんなに機嫌悪いなら、自分の家に帰ればいいのに……。呟くように小声で

桐山照史
なぁ、まだ?!ドア越しに怒鳴る
あなた

もう、おわる!

やば……。
聞かれちゃったかな……?
あなた

おまたせ…!
待たせちゃってごめんねっ!

桐山照史
―――――――ボソッ
照史が風呂に入っていく
あなた

………そりゃないよ。

あっくんはきっと聞こえてないと思ってる。
最後の言葉を。
地獄耳を持つ私には聞こえてしまった。
『ほんま、気ぃきかねぇなぁ。』
私は「先に寝ます。戸締りよろしくね。」というメモをテーブルに置いて寝室へ向かった。
布団の中に潜り込み、声を殺しながら静かに泣いた。
照史side
桐山照史
……やらかした。ため息をつきながら
分かってる。
完全にやつあたりや。
全部、俺が悪い。
あなたが気を使ってくれてるのだって気づいてた。
でも、さっきの俺はそれさえも馬鹿にされてる気がして……。
って、あ"ぁ"ぁ"……、こんなの言い訳やん………。
風呂からあがって、身体を拭き、服を着てリビングに行くとメモ用紙が置いてあるのに気づいた。
桐山照史
謝らな…っ。
スマホを取り出してLINEを開いた。
ずるいな…とは思ったけど、あなたの所に行く勇気はなく「そっちに行ってもええかな?」と送った。
あなたside
ピロンッLINEを受信
あなた

何だろ……。スマホを見る
………あっくん、。

『そっちに行ってもええかな?』
あっくんの精一杯なんだろうって思った。
でも、なんて送ったらいいのかわからない……。
すると、既読を確認したのだろう。
立て続けにLINEがきた。
『今からそっち行く。』
そしてすぐに閉めたドアの方に、あっくんの気配を感じた。
一瞬、自分が固まったのが分かった。
あぁ、私……。
今、あっくんが怖いんだ……。
コンコンドアを叩く音
さっきとは違う、優しいノック音。
………あっくんだ。
桐山照史
あなた……、入ってもええ……?
あっくんの声だ……。
優しい、いつものあっくんの声。
でも……。
あなた

だめ……。
今、入ってきちゃ……ダメ……っ。

一生懸命堪える涙。
こんな事で泣くな、自分。
桐山照史
あなた…、泣いてる……?
あなた

………泣いてない…っ。

ガチャドアが開く
あなた

……こないでって。

桐山照史
うん、ごめん。
そう言って、ベッドに座ってる私の横に腰をおろしたあっくん。
桐山照史
あなた、ごめん。
ほんま、ごめん。
あなた

……………。

桐山照史
完全にやつあたりやった。
あなたは、なんも関係ないのに……。
ごめんなぁ。
あなた

………。

桐山照史
………ごめん。
あっくんの事を見つめる。
いつも以上にハの字になってる眉。
……そんな顔、しないでよ。
あなた

……もぅ、いいよ。
もう、辞めてよ、ね……。

笑い飛ばして終わらせるつもりだった。
なのにどんどんあがってくる、瞳の水位。
だめ。
泣くな。
あっくんは、人に泣かれるのが嫌いなの。
今泣いたら、あっくんに嫌われちゃう……。
でもそんな思いも虚しく、溢れてくる大粒の涙。
あなた

ごめ……、すぐ、泣き止むか、ら……っ!

桐山照史
あなた……っ。
止まれ……。
止まって………っ!
ギュッ照史があなたを抱きしめる
あなた

あ、っくん……?

あっくんの大きな腕の中に顔が埋まる。
……温かい。
桐山照史
あなた……、ごめんな………っ。
こんな、泣かせて……っ。
辛かったよな……。
ほんまにごめん……。
あっくん………。
あなた

……辛くはなか、った。
でも………、ちょっと怖かった、かな。泣き顔でヘラッと笑いながら

桐山照史
……もう、一生やらんから。
俺の事、嫌いにならんといて……?
あなた

ならないよ……。
私こそ、泣いたりして、ごめんね……?

桐山照史
もう、泣かしたりせんから……っ。
……あぁ、やっぱり、温かい貴方が好きだな。
―――――――the end 










こんにちは!
作者でーす✨
第2作目は、美々っちゃんさんリクエストの、『ご機嫌斜めな照史✖彼女』という事でした!
どうでしたか??
ご期待に添えたでしょうか……?
実はこのお話、プリ画の方で投稿したものをちょっと改良したやつなんで、「あれ、見た事ある……?」って人もいるかもです笑
ではでは、お気に入り🌟、いいね❤、リクエスト、コメント、よろしくです!
また、次回作でお会いしましょう!
バイバーイ👋

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