先輩はそう言って、本当に美味しそうに
パフェを頬張る。
俺がそう聞くと、先輩は肩を「ビクッ」と揺らした。
凄い動揺してる...
はぁ...この先輩は本当に花江結なのか....?
そう。俺と先輩は今、カフェに来ている。
屋上の一件から、なんだかんだで俺は
先輩と仲良くなった。
俺がそう言うと先輩は、薄笑いを浮かべた。
せっかちですみませんでしたね。
とか思ったけど、口には出さない。
先輩はそう言って、パフェを一口食べると
話し始めた。
見た?夢を?
呻き..声...?
それって、つまり...
でも、偶然なんじゃ...
...え?
俺がそう言うと先輩は、さっきまでの真剣な顔を
緩めて、笑った。
先輩はそう言って、笑顔を
さっきまでの真剣な顔に戻す。
偶然じゃないとしたら...?
それって、つまり...
町の人が死滅する、あの事件がまた、この町で
始まる...
あ.......!
また、起きるのは...
先輩はそう言った後、ゆっくり息を吸って、
と、言った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。