第14話

グウゼン
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2018/12/28 04:22
花江 結
パフェ美味しい...!
先輩はそう言って、本当に美味しそうに
パフェを頬張る。
片岡 楓
...
片岡 楓
話、する気あります?先輩。
俺がそう聞くと、先輩は肩を「ビクッ」と揺らした。
花江 結
え?あ、う、うん。あります...
凄い動揺してる...
片岡 楓
嘘、ですよね?
花江 結
...バレた?
片岡 楓
はい。
花江 結
あはは。ごめんごめん。
はぁ...この先輩は本当に花江結なのか....?
花江 結
まぁ、せっかくカフェに
来たんだし...
そう。俺と先輩は今、カフェに来ている。

屋上の一件から、なんだかんだで俺は
先輩と仲良くなった。
片岡 楓
で、話って何ですか?
俺がそう言うと先輩は、薄笑いを浮かべた。
花江 結
楓君はせっかちだねぇ。
せっかちですみませんでしたね。

とか思ったけど、口には出さない。
花江 結
まぁ、いいや。
先輩はそう言って、パフェを一口食べると
話し始めた。
花江 結
楓君は、夢を見たんだよね?
片岡 楓
はい。
花江 結
私も、見たんだ。
見た?夢を?
花江 結
家族が呻き声を上げてる夢。
呻き..声...?
花江 結
楓君は、3年前の事件のニュースを
見たんだよね?
片岡 楓
は、はい。
花江 結
私も、見たんだ。
花江 結
今で言う、6年前の事件のを。
それって、つまり...
片岡 楓
その時の先輩で言う、3年前の事件...
花江 結
うん。そうなんだ。
でも、偶然なんじゃ...
花江 結
偶然じゃない。
...え?
片岡 楓
心の声、読みました?
俺がそう言うと先輩は、さっきまでの真剣な顔を
緩めて、笑った。
花江 結
あはは。私はエスパー
じゃないんだから、無理だよ。
先輩はそう言って、笑顔を
さっきまでの真剣な顔に戻す。
花江 結
偶然じゃないとしたら、どうする?
偶然じゃないとしたら...?
花江 結
あの事件が始まる直前の、私の状況と
今の楓君の状況が全く一緒。
それって、つまり...
片岡 楓
あの事件が、始まるかもしれない...?
花江 結
そう。大正解。
町の人が死滅する、あの事件がまた、この町で
始まる...
花江 結
しかも...
片岡 楓
...?
花江 結
6年前の事件から3年後にまた、
同じ事件が起きた。
花江 結
そして、その事件から今は
何年後?
あ.......!
片岡 楓
3年後です...!
花江 結
事件が3年おきに起きると
推測すると...
また、起きるのは...
片岡 楓
今年...?
花江 結
そう。今年。
先輩はそう言った後、ゆっくり息を吸って、
花江 結
警戒した方がいいかも。
と、言った。

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