どうして、こんなことになったんだろう。
何で、この町だったんだろう。
分からない。分からない。分からない。
何で...?
また、始まる。あのデスゲームが。
ゲームオーバー。
もう、聞きたくない。
もう、何も...。
『ゲームスタート。』
また、始まった。
もう、嫌だ。
何も聞きたくない。
何も見たくない。
何も、何も...
突然、咲田が頭を撫でてきた。
ゆ、結パワー...?
咲田はそう言って「にかっ」と笑う。
そうだ。これで最後なんだ。
頑張らなきゃ。
私は、咲田の頭を「わしゃわしゃ」と撫でる。
私はそう言って、笑ってみせる。
私は、諦めない。
これで、最後だから。
最後まで生き残ってみせる。
ゲームオーバーになんてなるものか。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。