私は石井あなた。銀魂高校という、普通の高校とはボール1個分外れたような高校であるところに通っている。
私はそこの3年Z組。3年生の中では1番荒れてるクラスでモブのようにひっそりと過ごしている。
あ、"過ごしていた"の方が合っているね。
ある日の放課後_____
ちょうど私は部活帰りで忘れ物を思い出し、友達を1階辺りで待たせて1人で教室に来たところだった。
酢昆布は私の椅子の下に落ちていた。
神楽ちゃんの家はあなたの家からそう遠くはないので、あなたは自分の物と酢昆布を持って教室をでていった。
あなたは友達と別れた後、神楽の家へ向かった。
ピンポーン
案外気だるそうな声だな。
あ、丁寧語になっちゃった。ま、いっか
1秒もたたないうちに神楽ちゃんはドアを突き破って出てきた。
と言って3箱の酢昆布を差し出す。
しょっぱなでお前か……。まあ、同じクラスだから見たことくらいあるだろ……。てかどんだけ私影薄いの?
この出来事から私の高校生活が大きく変わるなんて夢にも思っていなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!