「消してあげた」
その言葉の重みはどれくらいだろう。
自分にとっては何よりも重い言葉。
悪魔にとっては空気みたいなものだろう。
悪魔の口からサラッと出る
重い言葉。
その言葉は毒槍の様に自分の胸に突き刺さる
痛くも痒くもないけれど..
どんどんと何かに蝕まれていくのを感じる
もう戻れないのだろうか。
元の生活に。
人の苦しんでいる姿を見て
それを嘲笑う。
悪魔。悪魔。
それが悪魔なんだ。
もう、うんざりなんだよ..
もう、どうでもいいや。
出来るなら、自分が消えてしまいたい。
全ては、自分が火の元なのに、
連続殺人犯が妻で、
妻が連続殺人犯で、
もう、よく分からない。
何が起こっているのか分からない。
正気を取り戻そうとしても..
さらに混乱して、
もっと狂ってしまいそう。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。