第34話

32話目
168
2018/11/20 13:47
あなた
あなた
私の話はね。テテに言われて考えた私の気持ち。
ジョングク
ジョングク
……
あなた
あなた
テテに、最近ずっとグクのところに行ってるって言われた。それは、無意識だった。それに特別な感情はないから。
ジョングク
ジョングク
うん……
あなた
あなた
でも、テテにさっきこう言われたの。
「あなたは、俺が1番じゃない。グクのことが好きなんだよ。」って。
ジョングク
ジョングク
え?……
あなた
あなた
私は、今までグクのことを“大切な人”って思い続けてきた。でも、最近、“大切な人”ってなんだろって思い始めてて。
ジョングク
ジョングク
……
あなた
あなた
テテに言われた。「あなたにとっての“大切な人”は、グクへの好きを隠す為のものなんじゃない?」って。隠すなんて思ったことなかった。グクのこと、普通に好きだったから。
ジョングク
ジョングク
……
あなた
あなた
でね。私グクのところに走りながら考えたの。私は、今までグクのことを好きって思うのを怖がってたんだなって。グクのこと、本気で好きだったから、それを認めて、今までの関係を壊すのが嫌だったの。
ジョングク
ジョングク
……っ
あなた
あなた
でもね。もう怖くないよ。
さっきのグクの話で変わった。
グクのこと、大好き!


俺は、あなたにそう言われて純粋にすごく嬉しかった。


でも、あなたにはテテがいるんだと思うと、辛くなった。
ジョングク
ジョングク
ありがとう。俺も、あなたが好きだよ。でも、あなたにはテテがいる。お互いに、気持ちを伝えられてよかった。


俺は、立ち上がって帰ろうとリュックを持ち上げた。






“ドサッ”
(リュックの落ちる音)

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