目が覚めた。
気がついたら、保健室のベットで寝ていた。
横には、
先生がいた。
「よかった、〇〇さん。体調はどう?」
先生に優しく聞かれた。
「大丈夫です!なんか、いつも心配かけてすみません…。」
「謝らないで。もっとワガママ言っていいんだよ。
〇〇さんのことが、心配なんだ。」
先生、それ以上優しくされたら、
もう、この気持ち抑えられないよ。
「ねぇ、先生。
なら、ひとつ、聞いて欲しいことがあります。」
「好きです、先生。
本気なんです。」
そのあとのことは、あんまり覚えていない。
ただひとつ、ハッキリと覚えていることは、
先生の唇が、私の唇と重なったこと。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!