社長秘書は定時が17:30
だからシュアとは一緒に帰れなくなっちゃった
一人で帰るのは寂しいけど、楽しい
夜ご飯のレパートリーを増やさないと、、
私は家に着いてから、着替えをして
今日はカレーを作った。
ガチャ
帰ってきた帰ってきた
私の大好きな人。
玄関に向かって走った
私は会ったら抱きつこう
それを実行した。
(シュアside
やっぱりね、、、
嫌な予感がしたんだ
社長秘書にあなたが任命されて、
嘘でしょ?って思った
そのとき、はっとなって気づいた
あの社長もあなたの香りに気付いたんだ
高校生のとき、あなたはよくモテてた
かわいいし、優しいし、悪いところがない
女子にだってみんなに好かれてた
みんなあなたの事
「どこの香水使ってるの?」
って聞くけど、彼女は使ってない。
彼女の香り。 花みたいな、甘い甘い香り。
あるとき、「ふわっ」と香るんだ。
それに気付いた男子はみんな思いを伝えてた
俺は必死であなたを自分のものにした。
キスをしてあなたが感じれば
香りはぐっと深くなる。
あなたが甘えてくれば今よりぐっと
甘い香りがする。
離れられない、癖になる香り
今日はどんな気持ちなの?
そう思いながら、玄関を開けると
かわいく走ってきて、抱きついてきて。
愛してるって思ったのも、一瞬で。
今日の香りは、
いつもと違う香りだった。
なにかしたの?
もしかして、
社長?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!