第37話

#
5,240
2019/04/07 05:25


今日はいつもと違う朝。


緊張している自分がいる。


32階に向かい、

座って
ミンギュ
ミンギュ
おはよう
と言う社長の机の上に

ひとつの封筒を置いた。



辞 職 願




ミンギュ
ミンギュ
なにこれ
U
U
本日で会社をやめようと思いまして
ミンギュ
ミンギュ
理由は?
U
U
やりたいことが、、
U
U
見つかったんです、、!
これは嘘。



今日辞めないと、

時々笑顔になったり


優しい


ちゃんと叱ってくれる


社長から離れられなくなっちゃう。
ミンギュ
ミンギュ
だめだ。



低い声で言われるとドキリとする。
U
U
えっ?
ミンギュ
ミンギュ
1人になってはいけない
U
U
でも、、、
ミンギュ
ミンギュ
お前を
ミンギュ
ミンギュ
1人にさせられない


心が迷っている。



しっかりして。私。
U
U
会社を辞めたいんです、、!
U
U
お願いします、、!


もっとここで楽しく働きたい。

そしたら、良い意味で

もっともっと、社長と仲良くなれたと思う。


けど、だめなの。





ミンギュ
ミンギュ
わかった。



よかった、、、、
ミンギュ
ミンギュ
でも絶対
ミンギュ
ミンギュ
迎えに行くから


最後の言葉は


聞こえないふりをした。
U
U
いままで、、
ありがとうございましたッ、、!



私は荷物をまとめて会社を出た。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ミンギュside




辞 職 願。



それを机の上に出した彼女の香りは


深くて濃い香りだった。


それほど真剣な顔付きだった。


「辞めたいんです」


そう言われた時は


嫌われたな。って思った。



でも、だめなんだ。


俺から離れるな。



好きなんだ。あなたの事が。



心配なんだ。


だから「だめだ。」って止めたんだ。



だけど彼女は意志を曲げてくれなかった。



だから、



「迎えに行く」って







決めたんだ。





いつか必ず巡り会える。




そう信じているから。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

プリ小説オーディオドラマ