あなた side
今日は先輩の卒業式。
先輩っていうのは高橋恭平っていう
わたしのすきなひとでもある
チャラくてあほだけど
実はすっっごく優しくて
一緒にいてて楽しい人。
先輩とは部活が一緒で
バスケ部の選手とマネージャーっていう関係。
先輩のバスケしてる姿はすごくかっこよくて
ほんと完璧だと思ってた
でも先輩は
隠れて練習してたりした
それをみて
ほんと憧れたし
いつの間にかすきになってた
でもね?
会えるのはもう今日で最後。
だってもう先輩、後輩っていう関係ではなくなるから
やだよ
だからね
ダメ元で気持ちを伝えようとした
でも現実はそうはいかなくて…
わたしが先輩を見つける頃には
もういろんな女の子にかこまれてて
ボタンなんか全部なくなってた←
……覚悟してたけど
やっぱりつらいな。。
…やばい、涙がでてきた…
お願い、止まって。。
「あなた!!」
『…え?』
「こっち!!」
急に呼ばれたかと思ったら
なんか手を引っ張られてどっか連れていかれてる←
え、なにごとぉぉおおお!?
「あなた?どうした?」
『…先輩のせいですよ』
「え?俺?」
『先輩卒業するじゃないですか』
「めっちゃギリギリやったけどな」←
『もう会えなくなるじゃないですか』
「…え?」
『先輩と会えなくなるのはいや…です…』
先輩の顔を見たら
涙が止まらなくなってきて
思ってたこと全部いってた
「…ほんまあなたには叶わんわ笑」
『え?』
「それって俺の事すきってことでええ?」
『…(コク』
ギューッ
「まさか先に告白的なことされるなんてな笑」
『…え?』
「俺が先に言うつもりやったのに」
『いやいや、え?』
「告白しよーとして探したら泣いてるしさ」
『それはだって…』
「まぁかわいいから許すけど」
『…やっぱ先輩チャラいです』
「そんな俺を好きになったのはだーれだ」
なんてドヤ顔で言ってくるから
ムカついて
ほっぺにキスしてやった
「…は// いや、え!?」
『なんかムカついたんで…笑』
「は?え?」
『先輩すきですよ。笑』
どんな先輩だってすきなんです。
だいすきなんです。
でもチャラすぎるのはいやだから
なおしてもらおっかな←
まぁうそだけど。笑
先輩、だいすきですよ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。