私には今、憧れの先輩がいます。
名前は一ノ瀬涼先輩。
高校三年生のダンス部エースで、
とっても優しくて、
私みたいな後輩にも優しく接してくれる。
涼先輩は本当にいい人で、
私の大好きな、推しの先輩。
(今日も目標達成できた!!)
そんな私には、最近目標があって。
それは、
『部活のある日は必ず涼先輩とお話すること。』
お話…といっても、一言交わせた!!とかその程度で、その一言も
『お疲れ様』『おはよう』とかの挨拶だけだけど……
それでも、憧れの先輩と一瞬でも声が交わったことが嬉しくて。
私はこれで満足だった。
……満足なはずだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!