学校に1人取り残され、まるで隠されたかのように消えた扉の鍵が見当たらず、暗がりの中で途方に暮れていた志帆は、前にも学校に閉じ込められたことを知っている真紘との会話でもう一度見に行くことにした。
扉を確認後に真紘へと再び連絡をする。
しほ
ただいまー
まひろ
おかえりー
どうだった?
しほ
やっぱりなかった…
まひろ
まだかー
しほ
けど、暫くしてまた見たら出てきた!
まひろ
フェイントw
しほ
いやー、そもそもボタンなんかないのかなーって諦めかけてたから
まひろ
2度目に出てきて良かったね
しほ
トータルで4回見てるけどw
まひろ
なんか喜びづらい数字
しほ
何はともあれ、やっと帰れる!
まひろ
今回も時間経てば現れるケースで良かったね
しほ
ホントにね~
前よりも大分時間掛かってるけどね
やっぱ札で開閉ボタン隠してたみたい
まひろ
そのボタンが消えるって地味に怖いね
しほ
だよね…札のところ触ってもさっきまでなかったんだから…
まひろ
もう開けたの?
しほ
うん、連絡する前に開けた
閉めたら鍵掛かるだろうから、扉開けたままで靴履き替える所に腰掛けてる
まひろ
まだいるのw
まぁやり取りしてる時点で動いてないかw
しほ
身体冷えたし、外の自販機でココア買って、外寒いから中で飲んでるw
まひろ
セキュリティの方は大丈夫?
しほ
鍵開けた事によってブザー鳴ったりしてないよ
まひろ
なら…問題なさそうかな?
しほ
あのね、さっきは伝えなかったけど…もう帰れるから…
まひろ
ん?何かあった?
しほ
2時間ぐらい居たって言ったでしょ?
まひろ
そだね
しほ
その時に物音がしたり、私しか残ってないはずなのに……
まひろ
うん…
しほ
歩く音や話し声がなんか聞こえてきたの
多分2人いるのかなーって思った
まひろ
えー?
しほ
聞こえる方に向かったら、どうやら私の教室からで……でも私の気配を感じてか急に静かになったの
まひろ
それで?
しほ
こっちも慌てて止まって、音を立てないようにしたんだ
何となく教室から感じる気配も警戒してるようだったし、1度止まると恐怖心も合わさって棒のように動けなくなるというか…
まひろ
金縛りとかじゃなくて、怖くて1歩出す勇気もない感じ?
しほ
まぁそんな感じかな?
恐怖からの緊張で硬直したみたいな?
しほ
暫くするとまた笑い声が聞こえてきたんだ
怖かったけど、何とか足を動かしてあまり音を立てないようにそ〜っと近づいてみたら、それでも気づかれたみたいでまた静かになったの
だからまた止まったら、また笑い出してたよ
まひろ
勇気あるんだかないんだかw
途中からなんか遊んでない?
しほ
ちょっとねw
恐怖心は消えなかったけど…少し面白かったかも
まひろ
それからどうなったの?
しほ
教室に入る勇気は出なくて、誰か残ってる人いるか昇降口に確認しに行ったんだ
まひろ
そこは入らないのかw
もしかして靴の確認?
しほ
怖いのに弱いし、暗い中声聞こえてきてたら結構怖いから!
そう、全部の下駄箱開けたけど、1つも靴なかったよ
まひろ
わざわざ扉開けて全部見たのw
色々と大変そう…
しほ
そうだね…あまり気にならなかったけど、臭いとかあとなんか靴以外に物が入ってたりもしたし…
そもそも勝手に見たことが申し訳ないね
まひろ
うーん、玄関口の出方を知っていて、残ってるのバレないように靴を持ち歩いてる人達…なわけないよね
しほ
私もそれ思ったけど…そんなわけないよね?
それでまた戻ったんだけど…
しほ
教室に近くなったところで、反対方向に走っていく音だけ聞こえたんだ。
しかもずっと笑いながら遠のいていったよ
まひろ
こわっ!
姿は見てないの?
しほ
うん、音だけ。
私も咄嗟に追いかけたんだけど…
まひろ
なんでw
そこは勇気あるなw
しほ
昇降口の方に向かって階段を降りているの分かったから、昇降口まで追いかけたけど、昇降口ら辺で笑い声と足音は聞こえなくなったよ
まひろ
うーん、昇降口から外に出たってことかな?
……幽霊が
しほ
そうなるのかな?
扉の音は聞こえなかったら実際には出てないだろうし、姿ないんじゃやっぱそういうことかな?
まひろ
不気味だし微妙に怖いね
しほ
うん……
鍵閉められる前に教科書取りに行ってたんだけど、机に入れたはずの教科書が教卓の中に入ってたんだよね…
放課後残ってて、帰る時にはクラスの人誰もいなかったし
まひろ
そうなの?
もしかして、それをしたのって……
しほ
……笑い声の人達なのかな?
しほ
あ、一旦家に帰ってもいるんだけどね
まひろ
それ先に言ってよw
でも、その間に誰か教室に来たとしても、志帆の教科書を教卓に入れるとか普通しないよね
しほ
うん、そういうイタズラされたことないし
まひろ
先生達には認識されない、鍵が消える、笑い声が聞こえるって…やっぱ幽霊の仕業っぽいよね?
しほ
そんな気はするけど……どうなんだろ?
しほ
さてと、もう扉閉めたから帰るよ
まひろ
やっとだね
しほ
うん、良い休憩になったし、これから急いで帰らないと!
あ~お腹空いたー
まひろ
色々やることあるもんね…頑張れ!
しほ
ありがとう!
ところで、ずっと思ってたんだけど……
まひろ
何?
しほ
そのアイコン見てたら、余計にお腹空くよw
まひろ
www
こうして志帆は無事に家路へと着いた。
幸いにもまだ親は帰ってなく、急いで夕飯の支度をして何気ない顔で帰ってきた親を出迎えた。
果たしてこれは幻か、幽霊の仕業だったのか……知る術はあるのだろうか?
星空あみん
前半のタイトルや作者コメントにもありますが、これは通話内容をあたかもLINEでの会話の様にしたものです。
前半よりはあまり違和感はないかもしれませんが…逆に最後の会話は通話だとしたらありえないですね(苦笑)
人物像も実際とは違ってたり、内容も話が進みやすいように変えていたりしますが、心霊現象?はそのままです。
私の作品は多少置き換えや展開しやすいように実際の会話等と異なる場合や憶測などあるかもしれませんが、心霊現象系の部分はほぼそのままです。
心霊現象を盛ったりするのはなんか怖い気がするので…(ビビり)
そもそも盛っていたらもっと怖い展開とかにしてるはずですからね(苦笑)
後半の方がより心霊現象ぽさが出たとは思います。
時間的には前半の連絡取る前に起きたことですけど(笑)
後半だけでも読める感じではあると思いますが、前半も見た方がより分かりやすいかもしれません?(長くてダラダラしてますが)
前半での会話の中で少し出た志帆が3年前に学校に閉じ込められた時の話もいずれ投稿予定です。
そっちでは小説風にするつもりなので、文才ないので投稿までに時間掛かると思います。
アリヤナシヤの話の中では今のところ1番ホラー要素があると思いますが、この程度止まりかもしれません←
がっつりな体験したことないですし、聞いたのもそんな怖いやつはないので…友達が体験したお地蔵さんの話が結構怖かったのですが、内容を思い出せなくて……(怖かったのに何故?)
後半は短めにするはずが、結局ダラダラと長くなってすみません。
無駄な説明文は大分なくなったと思いますが…無駄な会話ばかりだし、最後の締めが微妙ですね。
何か思いつたたら変更するか、削除するかもしれません(そのままかも?)
前半もセリフ追加したりと微妙に編集しました。
真紘のアイコンはフリー素材をお借りしましたが、志帆の方は私がプリ画像に投稿したフリー素材の向きと色違いバージョンだったりします←
スマホ初期化してしまい、アカウントでログイン出来なくなったので、もうそのアカウントでは投稿出来ないと思いますし、当分は新たに投稿始めるつもりもないですが、前のアカウントの画像(主に写真系)は基本フリー素材なので、もし見つけて何か使用用途があった時は自由にお使い下さい。
フリー素材、フォトとかで検索したら結構出てくるかも?もう埋もれてるかもだけど。
どっちももう使えないのですが、ami星空と星空の2つのアカウントがあります←
余談失礼しました。
いいねして作者を応援しましょう!
第13話 アタリソウ…(予感が当たるポエム?)
が好きなあなたにおすすめの小説
コンテスト受賞作品
もっと見るONE N’ ONLYオーディオドラマ原案コラボコンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- 恋愛
僕にキミへの愛を語らせるな
後ろの席の男子が泣いていた…。 彼は学校一のモテ男と噂される「黒須 洸」 彼の涙の意味が気になり出してしまった私…。 そして、私は、ある事件をきっかけに彼の正体を知ることになる。 交わらなかったはずの 私と彼の物語が動きだす。 【後編↓↓】 https://novel.prcm.jp/novel/PL4yQDzVvwA2p4Gi5zBz 2020.12.27 キャプチャタイトルを変更しました 2021.2.5 タイトル一新|ω・`) 【イラスト】 立ち絵素材 わたおきば 様 表紙 ミカスケのお絵描き 様 Pixabay 様
- ホラー
魔法少女スターターセット 𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡
「魔法少女スターターセットをあなただけに無料プレゼント!!」 とある日、こんなメールが届いた。 魔法少女?スターターセット??そんなものこの世に存在するわけがない。だって、魔法なんて誰にも使えないんだから。 ただのいたずらだと思っていたら、次の日の朝、スターターセットが届いていて…!? ※あまり、派手にはやらかしません(?)何かあれば💬まで。 表紙の箱が潰れているのは気にしないで下さい((
- 青春・学園
夏が終わる
夏休み終了直前、陽介と奈津は夏祭りに行った 楽しんでいると、突然目の前が真っ暗になり、気づくと日付が戻っていた ずっと夏休みにいられると喜ぶ陽介に対し、奈津の表情は暗く…………
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。