第7話

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2019/01/24 08:59
-2  years  ago-

私は中学2年生

初めての彼氏が出来た!

毎日が楽しくて仕方がない!

一緒に帰ったり、遊びに行ったり…

一緒にいるだけで幸せだった。




でも、幸せはそんなに長く続かなかった、

共に過ごす時間が長くなるにつれて、
彼の本性を知った

いつの間にか、私の知っている彼ではなくなっていた。

付き合って、5ヶ月になった頃

ある出来事が起きた



なんと、彼の母親と会ってしまった

その人に私は酷く叱られた

彼は、ある会社の社長の息子だったため、
母親から厳しくされていた

その母親に言われた

「貴方の家のことは知らないけど、
うちと一緒にしないで。
貴方とは違うから。」

彼は何も言わなかった。

何も言わずに、私の前から去っていった


その出来事で私は、なにかが切れたように
おかしくなった。


彼への思いが途絶え、避けるようになった


そして、その出来事から2ヶ月たった時

,私は彼と別れた,


それで縁を切ればよかった






彼との思い出が私の中から消えない

苦しくてたまらない

彼を見るたび、思い出す
あの時の光景、声、


夜も寝られないほど、苦しんだ

何をしても消えないあの時


そして私は
酷いことをした
苦しんだ私は、こんな毎日から逃げるために
あることをした
_彼との思い出を捨てる_
まず私は、彼と撮ったプリクラやオソロにしたペンを捨てようとした
でも、どうしても出来なかった…

おかしくなった私は、彼にそれを私の思い出とともに、渡した。
というか、下駄箱に入れて、返した
別れて少したったある日

下駄箱に何かが入っているのに気がついた

大きなカップに入ったケーキだった



その日はホワイトデーだったのだ

それを見てすぐに分かった、彼からだと

型崩れしていて、ラッピング袋がぐちゃぐちゃで、いちごの置き方ひとつもセンスがない

まさに彼だった


誕生日プレゼントも

クリスマスプレゼントも

くれなかった彼からの思わぬプレゼントに
涙が出た


私はなんて酷い人間なんだろう

あの不器用な彼がどんなに頑張って作ったのだろう

あの母親にも手伝ってもらったんだろう

涙で滲んだ瞳で手作りのケーキを見る




その日を境に彼の幸せを願うようになった

こんな私が言うのもなんだが…

幸せになって欲しい

私と過ごした日々を忘れて、

自分の明るい未来に向かって

歩んで欲しい


そして、私はあることを決意した

「彼が幸せになるまで
私は幸せにならない」
と、



『私は幸せになってはいけない』

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