『これで全員ですね____。』
黒いフードを被った男性(?)に続いて5人くらいの人が入ってきた。
フードを被った男性が走ってどこかへ行くと、凛花さんが話し出した。
『今さっき来た皆さん、私の名前は辻本凛花です。このゲームの司会者をさせていただきます、よろしくお願いしまーす!』
凛花さんの声が、静かな体育館へ響き渡った。
その瞬間、ついさっきまで真っ暗だったテレビがついた。そこには青い画面に白い文字で、「ジンロウゲームノハジマリデス」と書いてあった。
「えっとーその、凛花さん?ルール説明とかして貰っていいですか?」
長い髪をサラリと揺らし、大人めのさっき来た女子が聞いた。
すると、凛花さんの姿は消えていて、返事はなかった。
「え…?」
辺りが騒然とする。
『お待たせしましたー!今からこのテレビの中でお話をさせていただきますね!』
テレビの中で…!?てかどうやって移動したんだ…。
そんな私の考えている事を見透かしているかのように、凛花さんが言った。
『まぁ細かいことは気にしないでくださいね〜っ!では、ルール説明を始めまーす!』
とうとう始まるのか…命懸けの人狼ゲームが。
『知っている人もいると思いますが、このゲームは命懸けで行います!負けた陣営は死ですよ〜^^その代わり、勝った陣営は願いをひとつだけ、どんなものでも叶えて差し上げまーす!』
願いを…なんでも…
『あっ、人狼ゲーム自体のルール説明もしなきゃですね!人狼ゲームって言うのは、市民陣営と人狼陣営に分かれて行うゲームですが、誰が人狼で誰が市民なのかは、周りの人は分かりません。分かるのは、人狼同士です。市民陣営の皆さんは、お昼に講義の時間があるので、人狼を探してくださいね!この人だって思う人を、1人だけ処刑することができます!人狼の皆さんは、市民陣営の人を夜の時間に1人殺し、昼の講義の時間では市民を偽り、人狼だとバレないようにしてください!人狼と市民の数が同数になったら、人狼陣営の勝ちです、人狼を全員処刑することが出来たら、市民陣営の勝ちです!』
ふむふむ…人狼の人は1人人を殺さなきゃいけないのか…。
『まぁ、これが大まかな説明です!次は、役職についての説明をしますね!今回のゲームで使う役職は、市民、人狼、狩人、霊能者、占い師、狂人です!市民と人狼はさっき言った通りで、狩人は、夜の時間に誰かひとりを守ることができます!守り方は後で説明しますね!霊能者は、昼の講義の時間で処刑した人が、人狼か、人狼じゃないかを知ることができます。占い師は、夜の時間に誰かひとりを占って、その人が人狼か人狼じゃないかを占うことが出来ます!そして狂人は、実は人狼陣営で、人狼が有利になるように村を導くようにします!特に特別な能力はないです!何か質問がある人はいますか?』
すると、背が高く、イ、イケメンな男子が手を挙げた。
「狂人は占い結果でどう出るんですか?」
『いい質問だね!狂人は人狼陣営ですが、人狼とは出ません!ちなみに霊能結果もですよ〜』
凛花さんは相変わらず笑顔で、そう答えた。
あともう1人、黒髪ストレートの、クールそうな女子が手を挙げて言った。
「あのー。夜の時間や講義以外の昼間の時間などはどう過ごすんですか?」
凛花さんの表情は明るくなり、早口で答えた。
『そうそう、それを今から説明しようと思ってたんですよ〜!』
ーーーーーーー作者からのコメントーーーーーー
こんにちは!こんばんはー!変なところで切れてしまい、申し訳ございませんm(*_ _)m
「ジンロウゲーム」本編第3話、お楽しみいただけたでしょうか?今回は更新遅くなってしまってすみません、、これからも何とか頑張っていくので見ていただけたら嬉しいです!よろしくお願いします!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。