09/11 00:00
To:GM
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※全国の中学生から29歳の人が対象です
※24時間以内に命令に従いなさい
※命令に背いた場合には罰を与えます
命令:何も無い
1日だけ国民にDEATH GAMEの恐怖から逃れる休日を与えた拓海は最後の命令を考えていた。
そんなとき、ふと見たカレンダーが目に留まる。
そして、じっと見ると拓海は笑った。
クスクスと笑い拓海はキーボードを打つ。
命令を打ち終わると、拓海はもう1つのパソコンに視線を移す。
パソコンに表示されていたのは"悪魔と呼ばれた夜霧家の真実"と書かれた1つの記事だった。
『悪魔と呼ばれた夜霧家の真実』削除済み
"名無し村"にて飼い殺しにされている夜霧家。
何故、夜霧家はあのような扱いをされているのか。
その真相を探ろうと思います。
そもそも、夜霧家とは昔から明神家と共に何百年に1回起きる地球爆発を止めている。
その行動は英雄とも言えるだろう。なのに、明神家と違い夜霧家は飼い殺しにされていた。
その理由はさらに遡った遥か昔に起きた出来事に、関係すると言われている。
何も知らないやつがアイツのことを語んじゃねーよ
途中から上塗りされた記事を見て、僕は興味ありげに見ていた。
一応、復元された場合も考えてたってわけね…
この記事以外は復元も不可能。
それを知った拓海は「まっ、別にいいけどさ。」と呟くとパソコンの電源を落とした……。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!