第2話

パーティ
1,624
2017/10/31 13:40
あっという間に放課後になった。

実は明日から夏休み。

美紅とも遊びたいけど、達也さんともどこかおでかけしたいなぁー。

「やっと終わった〜!」

美紅がうーんっ!と伸びをしながらいう。

「そうだねー。あ、そうだ。2人ともそのままくる?それとも一回帰る?」

「うーん、一回帰ろうかな。」

「んじゃ、俺も帰る〜」

「わかった。」

「あ、啓太と一緒に行くからお迎えはいらんよー」

それは助かる。

「あ、本当?覚えてる?」

「大丈夫、大丈夫!もし迷ったら電話するわ。啓太と待ち合わせしたらLINEするね」

「ok。じゃあ、また後でね!」

「はーい!」


達也さんと一緒に準備しようと急いで家へ帰った。

「ただいま〜!」

玄関で言う。

すると、達也さんがリビングから顔を出した。

「おかえり。」

と、微笑んでくれる。

あぁ、好き!

やっぱり、達也さんの笑顔は最強だぁ。

タタタッと達也さんまで駆け寄り、抱きついた。

「わっ、どうしたの?」

どうしたの?と言いつつも、ギュッと抱きしめてくれた。

「うふふー、」

幸せホルモン増中〜!

「よし!じゃあ、準備しましょう!」

「あ、うん。切り替え早いね」

ははっっと笑う。

「え?もうちょっとぎゅーしたかったですか??」

と意地悪に聞いてみた。

すると、

「うん、そうだね。ぎゅーしたかったなぁ。」

「っ!!」

思いがけない返事でこっちが恥ずかしくなってしまった。

「あなたちゃんが聞いたのに赤くならないでよ。」

「いや、そう返してくれるとは思ってなくて、、」

「そう?俺はいつも抱きしめたいなーってみてたよ?」

「えぇ!!」

さらに恥ずかしいっ、!!!


ピロリン

ちょうどいいタイミングで、美紅からLINEが来た。

『もうすぐ、啓太と合流すると思う!迷ったらよろしく〜!』

『りょーかい!』


「もうすぐ、美紅と啓太が合流して、こっちに来るそうです。」

「あなたちゃん、迎えに行く?場所わからないよね?」

「あっ、実は、達也さんが入院した時、美紅に話を聞いてもらおうと思って、

お泊まり会をしたんです」

「あ、そうだったんだ。じゃあ、大丈夫かな?」

「はい、勝手にお泊まり会してすいません、、」

「大丈夫だよ。」

「あと、達也さん、美紅に会ってます。」

言おうか迷ったけど、一応…。

「え?」

「お泊まり会した次の日、美紅も一緒に病院へ行ったので。」

「あぁ、なるほど。」

なんとなく暗い雰囲気になってしまった。

「と言う事で!早く準備しましょ!」

明るめに言った。

「うん、そうだね。じゃあ、着替えておいで。」

「はーい!」


部屋へ行き、着替えていると美紅から電話が来た。

「もしもし、どうした?迷った?」

『いや、違うんだけど、あのね、今あなたん家に向かってる途中で、』

「うん。」

『前に歩いてる人どっかで見たことあるなぁ。って考えてたんだけど、

多分、あれ、九条さんだと思うんだけど。』

「九条さん?九条さんがどうかしたの?」

『なんか、そっちに行く気がするんだけど、、』

「え?九条さんが?」

『うん。なんか他にも3人いる』

「え?どうゆうことだろう。」

『うーん、よくわからん。けど、なんか色々持ってる』

「もしかして達也さんが誘ったのかな?」

『あ、それあるかも。』

でも、誘ったならちゃんと言ってくれそうな気がする。

『あっ、もうすぐ着くから一回切るね』

「おっけー」


私はリビングへ向かい、達也さんに聞いてみることにした。

「達也さーん。」

「ん?どうした?」

キッチンでエプロンをつけながら聞いた。

「達也さん、美紅と啓太以外に…」

ピンポーン

「あ、私出ますね。」

「うん、ありがとう。」


「はーい」

ガチャ

「あっ、」

「あれ?みなさん。おそろいで…」

やっぱり…

九条さん、清水さん、松本さん、村田さんだった。

「ん?あれ?」

「恭一ちゃんと言った?」

と清水さん。

「え?俺、てっきり清水さんが連絡してくれてるのかと…」

松本さんが戸惑いながら言った。

「大丈夫ー?」

と達也さんがリビングから顔を出そうとした瞬間、清水さんが私の腕を引っ張り急いでドアを閉めた

「えっ?」

「しっ!」

「あのね、実は、達也が来週誕生日なんだ。」

「え!?そうなんですか?」

私知らなかった、、

「8/4なんだけど…。それでみんなが集まれる日が今日しかなくて、

だからサプライズでパーティしようかと思って来たんだ。」

「なるほど!いいですね!」

と、私も賛成した。

けど、今日は美紅も啓太も呼んだんだよね。


「あなた!大丈夫か!?お前らあなたに何の用だよ。」

急に啓太が私の前に立ちはだかる。

「えっ?」

側から見れば、きっとガタイの良い人たちに囲まれている私だったのだろう。

「ちょっと、啓太!すいません、、」

と美紅がすかさず間に入る。

「えーっと、どうゆう状況なのかな?」

清水さんが戸惑いながら聞いて来た。


「えーっとですね、、」

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