私は、ただ喧嘩を座って見ていた。
その喧嘩は、私の思ってるよりも酷かった。
神様が閻魔の背中を剣で斬った。
閻魔は、神様の右手を、炎で火傷させた。
最初は、こんな感じだった。
けど、どんどん酷くなって、神様は、閻魔の指を斬ってしまった。
閻魔は、神様のお腹に、とんがった爪を突き刺した。
私は、怖くて、何も言えなかった。
でも、1度は、「やめて」と言おうとした。
けど、怖くて、口が震えて、言えなかった。
床は、血がたまり始めていた。
人間なら、こんな血が出たら、死ぬのに二人は、しなない。
すると、私の方にも、血が飛んできた。
どっちのかは、分からない。
私は、もう見るのが怖くて、目を隠した。
そして、しばらくして、見てみた。
すると、まだ続いていた。
床は、血の海になっていた。
その血の海は、私の方まで、来そうだった。
私は、怖くて立った。
足が震える。
でも、血の海が付くよりは、ましだ。
足は、少し浸かるかもしれないけど、足だけぐらいならと私は思った。
そして、その時、神様と閻魔が同時に倒れた。
けど、また立ち上がった。
閻魔が神様に言っていた。
『もう終わりか?まだまだ余裕だろ!』
神様は閻魔に言っていた。
『もちろんよ。きっと私の勝ちね。』
すると、閻魔は頭にきたみたいで、神様に向かって、長いナイフみたいな爪をさそうとしていた。
神様は、余裕で避けていた。
そして、閻魔の背中に、剣を刺した。
閻魔は、一瞬辛そうにしたが、すぐに戻った。
そして、次は、神様のお腹に長い爪を突き刺した。
神様も、一瞬辛そうにしたが、また戻った。
私は、これは、喧嘩では無い、殺し合いだと思った。
その時、閻魔が言った。
『これさ〜先に、死んだ方が負けだよな?』
神様は、言った。
『もちろんよ。自信ないの?』
そう言って、少し笑った。
私は、神様まで悪魔に見えてきた。
今は、どっちも信じることは出来ない。
どっちもこわい。
私は、いつの間にか、目をつぶり、耳を手で隠していた。
それでも、剣を刺す音、苦しそうな声がきこえてくる。
私は、早く終わって欲しかった。
なのに、終わらなかった。
『終わり・・・』
この声が聞こえた。
遂に、勝負がついたんだと思った。
でも、私が目を開けると、どっちも死んでいた。
私は、怖くて、『キャーーーー』と叫んでしまった。
私は、震えながら、近づいて、声を掛けた。
返事が無い。
どうしよう・・・。
その時、私は、気づいた。
コンピュータがいる。
私は、話しかけた。
『これって、二人とも死んだの?』
すると、『そうだ。どっちも負け。生き返らせてあげたいけど、あの人の指示がないから、勝手にできない。』と言った。
私は、恐怖で、震えた。
何で、私の行くところばっかり怖いことばかりなの。
入らなきゃ、良かった。
そしたら、今頃、普通に過してたのに。
後悔でいっぱいだった。
そして、このあと、どうしよう。
不安も、出てきた。
私が震えていると、コンピュータがいってきた。
『じゃあ、仕事があるので。これは、閻魔様に、喧嘩する前に、命令されたことですので。』
私は震えた声で言った。
『お願い・・・。ここから、出して。私も連れて行って。お願い・・・お願い・・・』
すると、『無理です』と言われて、コンピュータも消えてしまった。
そして、私は、1人になってしまった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。