私は、混乱していた。
長い廊下、偽物の神様、緑色の液体。
色んなことが頭に浮かんでくる。
何をどうしたらいいのか分からない。
でも、その時、琉が言ってきた。
『一旦、全部、最初から冷静に考えたらどうですか?今のままだと失敗する。だったら、時間をかけてでも、冷静な判断をした方がいい。』
琉の言ってるとおりだ。
だから、私は、そうすることにした。
最初から考えるんだ。
閻魔と戦った場所から離れる時から考えるんだ。
思い出した。
あの時、閻魔は、倒れながらも、何か呟いていた。
私は、聞こえないふりをした。
でも、大事な事だったのかもしれない。
例えば、一生終わらない廊下にする魔法とか。
これなら、出来る人は出来る。
いや、覚えることが出来れば、誰でも出来るのかもしれない。
でも、長文すぎて、記憶力が優れてる人でも、覚えることが出来ないと思う。
それを見ながら言っても、意味は無い。
私も、覚えなれなかった。
でも、それなら、私たちは、閻魔の罠にハマっていることになる。
でも、別の場合も考えることが出来る。
誰かと無線で通じてるとしたら、と考える事が出来ないこともない。
その場合は、その人が魔法を使えるってことになる。
まぁ、どっちにしろ罠には、ハマってることになる。
それに、その疑問は、いくら考えても答えは無い。
なら、次のことを考えよう。
その後、神様をおんぶして、廊下を走ったり、歩いたりした。
その時、何で気づかなかったのかな。
神様が偽物だって。
今までは、ほとんどの嘘などを見抜いてきたのに。
そもそも、何でこんなにも似てるのか。
気になる。
『もしかして、人形でもロボットでも無い。神様の兄弟か双子?なわけはないか。だって、死んでるし、緑色の変な液体が出てきてるし。』
私は、いつの間にか声に出していた。
でも、自分では、気づかなかった。
その後の琉の発した言葉で気づいた。
『それも考えることも出来るけど、可能性は少ない。』
私は、急だったから驚いた。
そして、聞いた。
『えっ?声に出してた?』
すると、琉が頷いた。
そして、琉が言ってきた。
『一人で抱え込まないで、一緒に考えよう。その方がいいでしょ?』
私は、その方が早いと思ったから、琉の意見に賛成した。
だから、三人で考える事にした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。