第47話

お別れ
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2018/06/14 14:45
私は、ダッシュした。









間に合って欲しかったから。











琉、生きてて。




お願い。









そう願った。










そして、私が着いた頃、琉は、お腹から血がドロドロと流れながらも、ふらふらしながらも、最後まで頑張って、諦めずに戦っていた。












きっと、あの鋭い刃物でお腹を刺されたんだろう。









相手は、武器を沢山持っている。









あれを一つだけでも奪えればいいんだけど。











その瞬間、琉が倒れてしまった。












相手の少女は、唸り声を出しながら、琉にトドメを刺そうとしていた。









でも、唸り声に混じって聞こえた。











助けて、殺したくない、逃げて。












この三つ以外にも何か言っていたが、何て言ってるか分からなかった。






この三つも聞こえずらかったが、何とか聞こえた。













私は、一瞬、琉が危険なことを忘れていた。












一番、忘れてはいけないのに。










私は、すぐに相手に魔法を当てた。










こっちに気づかせるためだ。













それと同時に、琉を魔法で持ち上げ、私の方の後ろまで連れてきた。












そして、言った。









『あとは、私に任せて!隙を見て逃げるよ。』













そう言って、私は相手に魔法の属性を全部混ぜた一番強い魔法を当てた。










でも、相手は、かすり傷だけだった。










それを見て、確信した。









勝てないと。














とりあえず、逃げる隙をつくらなければいけない。












いや、つくれないかもな。









だから、私は言った。










『結愛は・・・のロッカーの中にいるから。』











私は、そう言った。









そして、私は、相手に魔法を当て続けた。










連続魔法だ。











弱点は無いのかな。









弱点があれば、倒せれるかも知れないのに。










そして、思った。










これって、閻魔の仕業か?




それとも、違う人か?






どっちか証明するには、閻魔に伝わるように大きな声で言ってみればいい。










『閻魔ー!こんなことするなんて、ずるいぞ!自分から出てこい!』












その時、かすかに聞こえた。








『違う。助けてくれ。何者かに俺のこの場所を乗っ取られてるんだ。』












私は、その言葉を聞くと、確信した。









これは、閻魔では無い。







閻魔は、嘘をつかないから確信出来る。




閻魔を憎んでるのか知らないが、こんなことやめて欲しい。












もし、閻魔を憎んでるだけなら、巻き込まないで欲しい。











そして、私が琉の方を見た時、琉はもう居なかった。








結愛の所へ行ったのか。






伝わって良かった、と安心した。





そして、戦いに集中しようとした時、足音がした。









警戒したが、琉だった。








琉は、急いできたのか、息があがっていた。











琉は、大きい声で私に言ってきた。








『結愛が、結愛が・・・殺される!誰か分からないけど、黒いパーカーを着ている人に!今の俺じゃ勝てない。きっと・・・。』








私は、それを聞くと、相手とまだ距離があったため、結愛の方に行くことにした。











結愛を殺させはしない。









間に合って。












私と琉はダッシュで行った。











なのに、結愛は、死んでしまっていた。










そして、結愛の口には、紙があった。








そこには、こう書かれていた。






この場所は、我々が乗っ取った。








閻魔は、我々が預かっている。






助けたければ、○○○に来い。







私は、別に閻魔を助ける為に命をかけるつもりは無い。










だから、助けに行くつもりはない。








それに、私たちは、閻魔の仲間では無い。










きっと、勘違いしてるんだろう。











私達にとって、閻魔は敵なのに。










私は、結愛の死体をロッカーに入れた。









今は、時間が無い。








琉にも、結愛の入ってるロッカーの隣のロッカーに入ってもらった。









そして、予想通りに相手の少女は私達を追いかけて来た。








私は、結愛が魔法で殺されていると見極めた。









だから、相手の中には魔法が使える人が居るんだ。











警戒しとかないと。












いつ魔法を使ってくるか分からないから。












とりあえず、今は、この少女を倒さないといけない。












倒せないかもしれない。








いや、その可能性の方が高い。










だけど、最後まで諦めない。










そう決めた。

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