本番の日になった。
今日は調子がとても良い。
早く夜になれ。
そう思いながら、過ごした。
今日は時間が長く感じる。
とても長い。
私は昼に寝といた。
今日は寝れないかもしれないから。
起きた時は五時を過ぎていた。
食事の時、カイトは居なかった。。
私は自分の部屋の窓、扉頑丈にしといた。
窓は鍵を閉める前に頑丈なのりを付けて開けれないようにした。
扉はカイトが入ってからじゃないと出来ない。
今出来る準備は終わった。
電動のこぎりは棚の中。
包丁もだ。
よし、もうすぐカイトが来る。
さなは、カイトが入ったら配置につく。
『蘭様、入ってよろしいですか?』
カイトが扉の前に来た。
『いいわ。』
私がそう言うと、扉が開いた。
『適当に座って。』
私はそう言ったが、カイトは立ったままだった。
まぁ、それでもいい。
私は扉の鍵を閉めた。
『あのね、カイトにプレゼントがあるの。後ろ向いて、目をつぶっていてくれる?』
『分かりました。』
そうしてカイトは後ろを向いて目を閉じた。
そのうちに私は棚から電動のこぎりだけ取り出し棚を閉めた。
そして、電動のこぎりを後ろに隠しながら近づいた。
『カイト、私は嫌いなの。裏切り者が。でもね、鬼ごっこは好きなの。』
そう言って電動のこぎりで片足を斬り始めた。
だが、完全に斬れる前に逃げられてしまった。
『裏切り者ってあんたのことだよ。今から鬼ごっこしようよ。この部屋の中だけでね。』
私は思っきり言ってやった。
その時カイトは、窓を開けようとした。
割ろうともしていた。
だが、ビクともしない。
そういう仕組みになっているからだ。
『逃げることは出来ないからね』
私はそう言ってニヤリと笑った。
『さぁ、鬼ごっこの始まりだよ!』
そして、私はカイトを追いかけ始めた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。