第29話

作戦実行
212
2018/04/09 00:00
私は、すぐに時間を戻した。


そして、時間が戻った。




だから、回復魔法の効果も消えた。



最初に私は、黒い影に作戦を話す事にした。



偽物の閻魔に聞こえないように小さな声で。



『今から、作戦を話す。私は、今から、回復魔法を使う。黒い影は、バリケードを張って欲しい。出来る?』





そして、黒い影は、言った。





『出来ます。じゃあ、起動するのに、少しだけ時間かかるので、それまでは、平気ですか?準備出来たら、すぐ、呼びます。』



私は、すぐに答えた。



『出来るよ。ありがとう。よろしく。』



そして、私は、少しの間だけ戦いをする事にした。




五分ぐらい経っつと、黒い影が言った。




『今です!』





私は、偽物の閻魔を残りわずかな力で吹き飛ばして、黒い影の近くに行った。




そして、バリケードが出来た。




それと同時に、私は、弱い回復魔法を繰り返した。



途中、偽物の閻魔が何度も邪魔しようと攻撃してきた。





けれど、どれもバリケードが吹き飛ばした。




そして、五分ほどした後、バリケードが消えた。





そして、黒い影が言った。




『すいません。もう限界です。』





『ありがとう。助かった。休んでて。あとは任せて!』



そして、黒い影から離れて、偽物の閻魔の前に行った。




私の予想よりも回復が出来た。



だから、今なら、どんな魔法でも使える気がする。



そう思った。





そして、私は、偽物の閻魔の方を向いて、気合を入れた。




『もう負けない!』



そして、戦いを再開した。





体力が回復してくれたおかげで、偽物の閻魔を倒せた。




そして、言った。




『本物は、どこにいる。教えてくれない?どっちにしろ言わないと、ここで貴方、死ぬよ。』




それでも、偽物の閻魔は、無言だった。




『何故、話さない?』


すると、偽物の閻魔は、やっと喋った。


『死んでもいい。絶対話しては駄目だ。』





私は、言った。





『正直、私には、殺すなんてこと出来ない。だから、無理矢理でも話してもらう。』



『無理だ!命令には、逆らえない。』




私が言葉を言い切った直後に、偽物の閻魔は、言ってきた。



『話して!じゃないと、殺さないけど、攻撃する。』


私は、言った。



『すればいい。』




偽物の閻魔は、悲しそうな顔で言っていた。





『何故?悲しい顔で言う。閻魔の命令に逆らうとどうなるの?』




『殺される。一瞬で。』




偽物の閻魔は、言った直後に、しまった、という顔をした。




それに、怯えていた。



私は、可哀想に思えた。




だから、助けたくなった。




そして、閃いた。




それなら、私の仲間にすればいいと。




そして、私は言った。



『大丈夫。そしたら、私が守るから。だから、仲間になってよ。私の。どう?』




『無理・・・。無理に決まってるだろ。』





偽物の閻魔が攻撃してきた。



でも、弱かった。





私は、気づいた。



泣いている事に。



私は言った。



『無理じゃない。貴方は、まだ大丈夫。間に合う。今なら、こっちにこれる。』




私は、偽物の閻魔を弱い力で吹き飛ばしながら、言った。



そして、偽物の閻魔は、言った。





『でも、色んな人に迷惑をかけた。どうすればいいか分からない。』





私には、悪い人には、見えなかった。




本当は、優しい人だ。



そう思った。


だから、私は、言った。


『大丈夫。後で、謝ろう。この戦いが終わってから。』





『謝っても、許される事は無い。』




偽物の閻魔は、言った後、後悔しているような顔なった。




『そうしたら、私も一緒に謝る。だから、私には今、謝ってほしいな。』



私は言った。



偽物の閻魔は、こっちをしばらくじっと見つめていた。



そして、しばらくして、決意したような顔でこっちに近づいてきた。




『ごめんな。傷を付けてごめんな。』




偽物の閻魔が謝ってきた。




『大丈夫。私は、許す。だから、仲間になろう。』




『うん。ありがとう。』



偽物の閻魔が姿を戻して、言った。





偽物の閻魔の本当の姿は、12歳ぐらいの少年だった。






私は、聞いた。




『そう言えば、名前ってある?』




すると、すぐに言ってきた。



『琉(りゅう)だ。』





『いい名前だね!』



私が言った。



そして、私は、もう一つ、気になったから聞いた。



黒い影の名前の事が。




『貴方は、名前ある?』


黒い影の近くに行って聞いた。




すると、黒い影は、こう言った。



『無い。名前は、無い。』




少し悲しそうに言った。





だから、私は、思った。





私が名前決めてみようかな?と。



『じゃあさ、結夢(ゆあ)なんてどうかな?あっ!勝手に決めちゃってごめんね。やだったら、やだって言っていいからね。』






私が言った。




すると、黒い影は、嬉しそうに言った。







『嬉しいです!結夢ですね。ありがとうございます。これから、使わせてもらいます。』



私も嬉しくなった。



そして、言った。





『こちらこそありがとう。気にってくれて嬉しい!』



私は、この後、起こることを、予測していなかった。


三人で笑い合っている時、それは、起きた。





閻魔が現れた。




そして、言ってきた。




『やってくれたな。裏切り者。もう琉、お前は、敵だ。魔法使い、今度は、俺様が相手してやるよ。もう強い魔法は、つかえねえと思うけどな。』




本当の閻魔は、言い終わると、笑っていた。






そして、私が、結夢と琉を見た時、琉だけ怯えていた。



私は、言い返した。




『閻魔、貴方には、絶対負けない。』







私は、戦いの姿勢をとって気合を入れた。



『俺も負ける気がしねぇよ。』



閻魔が言ってきた。



そして、閻魔が攻撃をしてきた。



私は、軽々と止めた。



その時、思った。




私が待っていた戦いがやっと来た。


この戦いは、天国のため、魔女のため、自分のために負けられないと。



そして、本番の戦いが開始した。


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