中もすごい汚れてて、きたない。
入った時、最初に私が思った事だ。
『中も汚くなってしまったのね。』
『はい、掃除はしてるはずなんですけど。』
もうしわけなさそうにカイトが言ってきた。
『ごめんなさい!綺麗よ。特にこことか!』
掃除してんのにこんなに汚いのはやばいでしょ。
『蘭様は、やはり、優しいお方ですね。』
『そう?』
と会話をして、微笑みあった。
別にこいつの笑顔なんていらない。
逆に絶望した顔がみたいんだ。
絶対、いつかは殺す。
王もな。
私が体験したことをお前らにも体験させてやるんだ!
『ここです。』
色々考えていたら、いつの間にか着いていた。
『この部屋に王はいるのよね?自分で開けるから開けないで大丈夫だからね。』
『ええ、そうです。かしこまりました。』
私は、深呼吸を一度して、ドアを開けた。
そこには、古いベットで寝ている王が居た。
私は、近くに行った。
『あなた!目を覚まして!』
私は、揺さぶった。
名前が分からないし、とりあえず、あなた、でいっか。
これは演技だ。
『落ち着いてください!蘭様。』
焦っているな。
成功だ。
『ごめん、なさい。』
私は謝った。
その瞬間…!
『蘭!?蘭の声がした!』
王が急に目を覚ました。
『あなたー!』
私は、走って抱きつきに行った。
あー、こんなこと本当はやりたくないのにな。
『蘭、蘭なのか?』
『ええ、そうですよ。』
嘘泣きをした。
ここまでやれば、疑われないだろう。
これで疑われたら、無理してやった意味が無い。
『良かった…。本当に安心をした。』
『わたしも安心しましたよ。』
王と私は、笑いあった。
怪しいな。何年も眠っていた人がこんなことだけで目覚めるのか?
嘘をついてるんじゃないのか?
まぁ、どうでもいいや。
それよりも、早く試したいことがあるし試すか。
『ねぇ、もう迷路と謎解きが嫌いになったの。何でか分からないけど。ごめんなさい…。』
どうだ、疑われるか?
『そうなのか。でも、これからまた、好きになるさ。』
やっぱ、そんな簡単には、止めさせられないか。
これから、徐々にやっていこう。
それに、こいつらっていずれ死ぬんだし。
最初のターゲットはカイトだ。
今日の夜にでも、殺し方を考えておこう。
殺すなら、早めの方がいいだろうし。
いや、早すぎても、私が疑われるだけか。
まぁ、とりあえず、今日の夜、明日の計画を立てよう。
でも、殺す前にまずは、情報を集めないとだな。
カイトを殺すのは後にして、情報集めをしよう。
さて、この世界の他にもこんなとこが他にもあるんだろうか。
気になるな。
まぁ、後にわかる事だからいっか。
私は、憎い、とても憎い、お前らが。
だから、復讐するんだ。
絶対に止めない。
いや、止められないんだ。
もう誰も私を止めることは出来ない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。