第51話

大切な人がまた一人・・・
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2018/06/28 12:16
琉は、震えている。









私の差し出した手を取らない。







何故だ?










私は聞いた。









『どうしたの?大丈夫?』












『だ、れ・・・?』









震えている声で聞いてきた。







私は、その言葉を聞いて、絶望した。











悪い未来が見えたような気がした。








記憶がなくなったのか。







そんなわけないよね・・・。






私は、琉を信じた。








そして、覚悟を決めた。





『琉、私だよ。』











私はそれだけ言った。






次の返事で分かる。






記憶が無くなってしまったのか、ただの冗談かどうか。




どうしたの。






返事が遅い。




その瞬間、聞きたくないことを聞いてしまった。







『琉って誰?』









琉はそう言った。










まさか、本当に記憶を失ってしまったのか?






嘘だよね…。








きっと…。







嘘だと思いたい。







でも、自分の名前を忘れてた。








本当に記憶が無いのかな?






もしそうなら、消した記憶は、消した本人しか戻すことが出来ない。










じゃあ、もう琉は、私のことを思い出さないのか?









私の事だけじゃない。






結愛の事も忘れてしまったの?








私は、色々聞く前に殺してしまってことに後悔した。






もっと、色々、聞いといた方が良かったのか?








私のせいでこうなったの?









それなら、ごめんなさい。








ちゃんと謝る。







だから、お願い。








琉の記憶を戻してよ…。














また、大切な人を失ってしまうのか。










諦めてしまうのか。












いや、諦めるんじゃない。









諦める事しか出来ないんだ!









悔しい。









何で、どんどん私の前から皆、居なくなってしまうの。











寂しい。










皆、酷いよ。










違うか。







酷いのは、私だ。










守れなかったんだから。










私には、やっぱり誰も守ることが出来ないんだ。









正確には、出来なかったんだ。












琉、私のことを忘れないでよ。









思い出してよ。










もう全部、夢だったらよかったのに・・・。










ここに来たのも、結愛や神様や琉や閻魔などに出会ったのも、全部、全部、夢だったら良かったのに・・・。












私は、これからはどうすればいいんだ。










分からない。







もう何も分からないよ。










何でこんなことになってしまったの・・・?








誰か助けてよ!

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