第17話

Chapter 17
7,049
2017/11/23 10:04
「はぁー、まだあるじゃん。」

あと20分〜30分くらいかかるかも…。

もう、その間に帰ってきちゃうじゃん!

紙をまとめてパチパチと留める。


コンコン

ん?誰だろ…?

「はーい?」

私が返事をしている時にドアが開いた。

「直樹ー?」

「あ、青木先生。」

青木先生は学校一のイケメン先生。

男女問わず人気があり、気さくで話しやすい。

青木先生は、私を見てから周りを見て、

「あれ?直樹は?」

と言う。

青木先生と先生は仲いいのかな?

今、呼び捨てだったよね?

「ごめんなさい、今居なくて…。」

すると、「えっ、」と驚いたような顔をした。

「どうかしましたか?」

「あ、いや。生徒で高橋直樹って名前知ってる人少ないから。」

しまった…。

「えっと、ここに来るってことは高橋先生かなぁ。って思って。」

「あ、そっか。なるほどね。」

セ、セーフ?

「直樹、どこにいるかわかる?」

「あー…」

わかるけど言えないっ!!

「ごめんなさい、わからないです…。」

「そう。これ手伝ってるの?」

トントンと出来上がっているプリントを指で叩く。

「あ、はい。そうです。」

「じゃあ、俺もやろー。」

といい、向かいの椅子に座る。

「え、いいんですか?」

「だって一人より、二人の方が早いでしょ?」

「ありがとうございます。」

こう言うスマートなところもいいとこなんだろーな。なんて考えながら手を動かした。



それから、青木先生と話しながら作業をした。

結局、ゆっくりやってしまって、25分ほどかかってしまった。

「お、後もうちょっとだね。」

「ですね。」

ガチャ

「お前、いつまでかかって…。」

メガネを外し、前髪をかき上げながら入ってきた。

え!ちょ!青木先生いるし!!

バレちゃうじゃん!!

あぁ、どうしよう!

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