((自分に戻ります))
「はぁ。」
先生はちょっと前に部屋を出て行った。
「素直に言えば良かったなぁ。」
“一緒に居て”って…。
「なにをだ?」
え…?
「先生…?」
「帰ったんじゃ…。」
「氷を変えようと思って取ってきたんだよ。」
「それに今日は泊まる。お前が“一緒に居て”って顔してっから。」
「うそ。」
私は顔を隠す。
「嘘だよ。」
「もう!」
そう思ってたことがバレちゃったじゃん!
「つか、それより…俺が心配だから…」
え…?それってどう言う…。
「それに寂しいだろ?」
「う、うん。」
「とりあえず、熱測って、氷変えて、薬と水分とって、寝ろ。」
「わかった。あ、クローゼットの下に敷布団入ってるよ。」
「あぁ、知ってる。さっき見た。」
な、なんで!?
そう思ったけど、それをいう気力はなく、先生の言った通り熱を測ったりして眠りについた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。