第43話

Chapter 43
5,838
2018/04/25 09:33
千紗から大量のLINEが来ていた。

文もあるけど、ほとんどスタ爆…。

「おはよー。昨日はごめんね!昨日は本当に具合悪くて…。」

とLINEした 。

すると、すぐに既読がつき、

『あなた!!!!!本当に心配したんだからね!

気づかないうちに死んでるんじゃないかと思ったよ!』

「ごめんね、、でも、今は昨日より全然良いよ!あ、今日は一応休むね。」

『おぉ、よかったね。りょーかい!早く元気になって〜!文化祭も近いし!』

「うん!ありがと!」


次は、陸からのLINEを返す。

((陸は、幼馴染です。一回出て来てます。))

陸は1時間に一回くらいのペースでLINEが来ていた。

「心配かけてごめんね、、今はもう大丈夫!」

陸もすぐに既読がついた。

『お、生きてたのか。』

「生きてますよ〜。」

『お前、なんとなく、風邪になってもすぐ治りそうだよな。頑固だし。』

「最後の一言余計なんですけど!?てか、陸の方がそうでしょ!?』

『今日は休み?』

陸は見なかったことにして言う。

「うん、一応ね。って、話し聞けや!」

『ん?なんの話ですか〜?記憶にないんですけど〜。』

「もう、いい!またね!寝るから!」

『ほーい、早く学校来いよ?』

「はーい、ありがと。」



私はLINEを閉じてから気づく。

「あ、学校に電話してない…。」

時計を見ると8時30分。

セーフだね。

私は学校の電話番号を調べて、かけた。

『はい、〇〇市立桜高校です。』

「あ、えっと、2年1組の藤咲あなたです。」

『あぁ、あなたちゃん。』

あれ…?この声は…。

「青木先生…ですか?」

「そうそう。あなたちゃん、大丈夫?昨日倒れたって聞いたから。」

「あ、ご心配をおかけしました。もう大丈夫です。」

『そう。でも今日はお休みなんだよね。』

「え、なんでそれを…。」

『ん?直樹から聞いたよ?』

「え…あ!はい!そうです!」

そっか、先生が知ってるんだから電話しなくても大丈夫だったじゃん。

「いや、LINEで先生には言ったんですけど、学校に連絡しなきゃ行けないかなぁ。って思って。」

『あぁ、なるほどね。そうだ。今、ちょうど職員会議終わったんだ。直樹隣にいるから変わるね』

私が返事をする前に先生が出た。

出た。と言うか、先生の耳に電話を押し付けられているみたい。

『あなたちゃんからだよ?』

『ちょっと、押し付けるのやめてくださいよ。』

『えー、だってこうしないと話さないでしょ?』

『別に話す用なんて…』

『いいから、いいから!』

「わかりましたから、離してください。』

などと、電話の向こうで言い合っているのが聞こえて来た。

『もしもし。』

聞きなれた声が聞こえてくる。

「えーっと、今日休むって事を言おうと思ったんだけど、すでに先生知ってたね。」

『そうですね。』

なんで敬語?って思ったけど、周りに先生がいるんだから当たり前か。

でも、敬語なんてなんだか新鮮だなぁ。と思った。

「じゃあ、またね。お仕事頑張って!」

「お…じゃなくて。ありがとうございます。では…」

“おう”と言おうとしていたのがバレバレだった。

うふふ、電話って、好きな人の声が近くで聞こえるなんでドキドキしちゃう。

もう、耳が幸せだぁ〜。

なんて一人で思いながら、部屋へ行き、もう一度眠りについた。

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