第66話

Chapter 66
5,119
2017/12/29 09:14
「お帰りなさいませ!ご主人様っ!」

うわぁ、恥ずかしい…。

私は若干顔を赤くしながら言う。

「お席へご案内しま〜す!こちらへどうぞ〜」

このままのテンションで一日持つかなぁ…。

すると、入り口で『キャ〜ッ』と黄色い歓声をあげる人がいた。

「お帰りなさいませ。お嬢様。こちらへどうぞ。」

ちょっと低めの声で、冷静に言うのは先生。

はぁー、もう女の子達の目がハートになってるよ…。

まぁ、先生のお陰で行列が出来てるようなものだけど…


「あの、注文いいですか?」

後ろから声をかけられる。

「はい!どうぞ!」

え…??

「青木…」

シーッと人差し指を唇に当てられた。

青木先生?

なんでここに…?

黒いサングラスをして、いつもとは違う雰囲気だけど、なんとなくわかった。

「この、オムライスを一つください。」

メニューを指差しながら言う。

「か、かしこまりました、ご主人様っ!」

そう言い、私は青木先生に小声で聞いた。

「青木先生、ここにいて大丈夫なんですか?クラスは?」

「大丈夫ー、大丈夫!なんとかなるでしょ!」

適当だなぁ、、

「と言うか、あなたちゃん。メイド服似合ってるよ!あとで一緒に写真撮ろ〜?」

「あ、ありがとうございます。でも、そう言うのはお断りしてるので、、」

「ちぇー、つまんないなぁ。じゃあ、オムライスのお絵かきはあなたちゃんが書いてね。」

ウィンクをしながら言う。

えっ…。

まだ、始まったばかりだから、やった事ないのに…。

そう思いながらも、

「分かりました。じゃあ、作ってきますね。」

と言い、私は青木先生から離れた。

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