第67話

Chapter 67
5,108
2017/12/29 09:15
「ねぇ、あの人カッコよくない!?」

「うわっ、本当だ〜!声かけて見る?」

「あの人、超タイプなんだけど!」


そんな声があちこちから聞こえてくる。


ふぅ、

なんだか、そんな声を聞くたびにHPが減っていくよ…。

よく知らない人に対して、嫉妬するなんて…。

なんか、心が狭い人みたい。

と言うか、独占欲が強い感じ?

別に、先生は私のものじゃないのにね。


私は、裏にある、シフトチェンジをしたり、着替えたり、料理を運んだりするスペースへ行く。


「はぁー、疲れたぁ。」

私は近くの椅子に座る。

「今はー、1時前かぁ。」

10時に始まったから、かれこれ、3時間は接客をしている。

そろそろ休憩したいなぁ。

と思っていると、先生が入ってきた。

「お疲れ。」

私の頭をポンっと叩く。

キュンと心臓が鳴る。

もう、そう言うことさりげなくしないでほしいよね。

「ありがとう、先…じゃなくて、直樹さんもお疲れ様。」

「おう。」

すると、千紗も入ってきた。

「疲れたぁ、そろそろ、休憩したい…。」

「それね、疲れたー。」


「あ、ちょうどよかった。3人とも休憩に入っていいよ〜。」

委員長の美麗ちゃんが言う。

「本当!?ありがとうー!」

「いーえ、でも、3人が居なくなると一気にお客さん減るかもなぁー。あ、そうだ。」

「ん?」

「呼び込みも兼ねて、制服のまま休憩するってのはどー?」

良いアイデアでしょ?と言うふうに美麗ちゃんが言う。

「良いんじゃない??売り上げに貢献しようではないかーっ!」

と、千紗が言う。

「そーだね、直樹さんもそれで良い?」

「あぁ、問題ない。」

「んじゃ、休憩してくるね!」

私は立ち上がりながら言う。

「行ってらっしゃーい!」

美麗ちゃんは元気よく送ってくれた。

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