第70話

Chapter 70
5,022
2017/12/29 09:30
ー千紗目線ー


「続いて、美男の紹介です!」

イェーイ!とみんなは盛り上がる。

先生来るかな…。


ー1時間程前ー (千紗目線続きます。)

「あ、そうだ、先生にグランプリでるか聞いて来たら?」

私はあなたに聞いてみた。

「んー、正直話したくない…。」

「そっか、じゃあ、私が聞いてこようか?」

「本当??ありがとう。」

あなたは優しく笑う。

可愛いなぁ。

「よし、じゃあ、行ってくるからここで待ってて。」

「うん!行ってらっしゃい!」




コンコン

「先生〜?」

私はドアを開けながら言う。

すると、クルッと椅子をこちらへ向ける。

「あぁ、なんだ、お前か。」

「 残念でしたぁー。ごめんね、あなたじゃなくて。」

「いや、別に。」

そう言いながらまた、パソコンへ向かう。

素直じゃないなぁ。

「先生、美男美女グランプリに出ない?」

「なんでだよ。しかも、俺が出て何になる。」

「いいじゃん、出ようよー!あ、もちろん執事の格好してね!」

「嫌だ。」

即答かよ。

「ふーん、あれだよ?グランプリとったら、賞金貰えるし、なんか一言言えるよ?」

「しかも、その一言で告白する人とか多いんだって。」

ロマンチックだよねぇ〜。

「だから?」

もう!“だから?”じゃなくて!

「ったくもー、男なんだからちゃんとしろよー。」

「小林にどうこう言われる筋合いねーよ。」

「…ひねくれ者め。」

私はボソッと言う。

「なんか言ったか?」

「言ってませーん。じゃあ、来てね。2時から体育館だから、よろしく。」

「おい、ちょっと、待て…」

私は何か言われる前にそそくさと準備室を出た。

プリ小説オーディオドラマ