そして私は1人でとぼとぼと体育館に
向かっていった。
始業式中なのによくスマホいじれるな。
でも私がうだうだしてるの。この人のせいなんだけど。
さっきの言葉の意味とか、これからどうすれはいいのかとか考えてたら。
自然と思考が足を超えていく。
進まない。
「あなた!なにしてたの!」
『ゆりちゃんごめん、ちょっと探し物してて。』
「そっかそっか、見つかった?」
『見つからなかった笑』
「え!何なくしたの?」
『なんだろうね。もう自分でもわかんない』
「.......は?」
先生...すごいだるそうに校長先生の話聞いてる。
え、この人ほんとにどうやっていじってるの。
なんでこんなに普通なんだろ。
やっぱり私だけがモヤモヤしてる。
やっぱり恋の色は真っ黒だ____
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。