…来たか。
なんて言うんだろう、
ストレートに「付き合ってる」とか?
うーん、
先生は、私に一度目を合わせる。
うん、いいよ。と言うふうに少し頷く。
先生は一呼吸置いてから言う。
お、遅っ!!
理解するまでに10秒くらいはあったな。
陸が私に向かって言う。
陸は、怪しいものを見る目で私を見る。
いや、なんか切り替え早くない?
そう言って各自用意したプレゼントを渡す。
まずは、陸。
陸は、赤、青のポールペンとシャーペンが入ってるペン。
ワインレッドの色で大人っぽくて、光沢がある。
高そうに見えて、実は1000円くらい。
次は、千紗。
千紗は、有名ブランドのハンカチ。
紺色と、紫色のハンカチ。(柄の説明は難しいから、想像でもしといてー)
そして、私。
私は、お酒のグラス。
色合いがとても綺麗で、少し丸のグラス。
お酒好きって知ってたからこれにした。
まぁ、少し高かったけど、先生の仲良しな先生だからね!
あ、そー言えば先生は何を買ったのかな?
そう言い、先生は部屋に何かを取りに行く。
部屋から戻ってきた先生は、手に収まるくらいの箱を青木先生に渡した。
うふふっ、なんか一番嬉しそう。
先生があげたのは、革製のキーケース。
おお、先生、センスいい!!
先生も嬉しそ〜!
青木先生の言う通り、イチゴが沢山乗っていて美味しそうだった。
私は、ケーキを5等分にした。
5等分って難しいよね。
ちょっと偏っちゃった。
まぁ、大きいのを青木先生にあげればいいか。
それから、みんなでケーキを食べて、少し遊んでからお開きとなった。
私は後片付けをしようと、先生の家に残り、陸が千紗を送って行ってくれた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!