第43話

お泊り会
3,438
2018/03/24 12:28
あなた

ただいま…っと。

あ、そうだ。


千紗にLINEしとこう。


私は部屋に向かいながら、スマホを取り出して、『時間あったら電話して。』とLINEした。


すると、一時間後にLINEが来て、電話した。
千紗
もしもしー?
なんかあったの??
あなた

あー、うん。
あったと言えばあったんだけど

千紗
けど?
あなた

んー、どうしようかな。
あ、今日この後何もない?

千紗
ないよー?
あなた

じゃあ、うち来てよ!
今も親いないからさ!

千紗
おう!行く行く〜!
あなた

あ、お泊まりする?

千紗
良いの!?
あなた

いいよ〜
前は泊めてもらったから!
あ、スーパーで待ち合わせしてさ、買い物して好きなもんつくろーよ!

千紗
おぉ、いいね!
じゃあ、あなたの家の近くのスーパーでいい?
あ、準備できたらまた電話する!
あなた

おーけい! じゃあ、またねー!

そう言って、電話を切る。


少し、部屋を掃除するか…。


私は物置から掃除機を取り出して、掃除をすることにした。


30分ほどすると、千紗から連絡があり、私はスーパーに向かう。
千紗
やっほー。
今日は、陸とデートどーでしたー??

千紗が“デート”とからかいながら聞いて来た。
あなた

あー、それを後で言おうかと思ってたんだけど…
今言っちゃうか!

千紗
言っちゃえ、言っちゃ…
あなた

陸に告白された。

千紗
……えええぇ!?

千紗が急に大声を出し、周りの人がこちらを見る。
あなた

ちょっと、千紗!
声大きいよ!

千紗
あっ、すいません…
一真先輩
そーだよ。みんなビックリしてんじゃん。

私と千紗は、声のする方へ振り向く。
あなた

か、一真先輩!?

千紗
か、一真先輩!?
私と千紗の声が綺麗に重なった。
一真先輩
おぉ、息ピッタリじゃん!すげー。

一真先輩は、千紗の好きな人。
千紗
な、なんで先輩ここにいるんですか??
一真先輩
ここら辺に住んでんだよ。
今、塾帰り。
千紗
なるほど。
お疲れ様です!
一真先輩
千紗は?
なんでここに?

うわあああああ!!


ねぇ、今聞いた!?


“千紗”だって!


よ・び・す・て・!
千紗
今日、あなたの家にお泊まりするんです!
一真先輩
そっか、そっか!
2人っていつも一緒にいるし、めっちゃ仲良いよな。
千紗
でしょ?

うふふっ、と千紗は笑う。
あなた

先輩は、居ないんですか?
仲のいい友達は、

一真先輩
ちゃんといる!
あ、あなたちゃんの幼馴染の、陸とも仲良い…はず!

急に“あなたちゃん”って言われてビックリしたけど、陸と仲がいいのも驚きだ。
千紗
はず!って…
自信ないんですか??
一真先輩
いや!
でもな、陸の、恋の悩みも聞いたりしてるから…

そこまで聞き、私と千紗は目を合わせた。


そして頷く。
千紗
教えて!先輩!
あなた

教えてください!!

一真先輩
えっ、いや、名前とかは聞いてないぞ?
なんか、その好きな子はもう他の人のことが好きで…見たいな感じ。
なんか、青春してるなー!って思った。
千紗
そーですか…

それってやっぱり、私の事なのかな…?
一真先輩
あっ、やべ。
もう帰んないと。じゃあまたな!
千紗
あ、はいっ!
あなた

ありがとうございました!

先輩は爽やかに走り去って行った。

ーひとことー

一真先輩、久しぶり!

みんな覚えてたかな?笑笑

てか、喋らせたことなかったかも…?

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