私は、ななちゃんの髪の毛を乾かしている。
小さい子の髪の毛ってサラサラで羨ましいー!!
あどけない感じで、髪の毛を乾かしてくれる。
妹とか、子供ができたらこんな感じなのかなぁー?
そんなことを考え、ななちゃんに乾かしてもらう。
今何時かなー?
9時か。
もう、ななちゃん寝ないとな。
私とななちゃんはソファに座った。
すると、ななちゃんは悲しそうな顔をした。
ななちゃんは、首を横に振った。
そっか、旦那さんと何かあったんだ。
ななちゃんは、浮かない顔をしてテレビを眺めていた。
私達は、一度、先生のいる部屋へ向かった。
ん、少し開いてる。
私はその隙間から中を覗いてみた。
すると、先生が莉世さんの頬に手を当てて、悲しそうな、愛おしそうな目で見ていた。
あぁ。もう。やだな。
私はあたかも今来たようなそぶりを見せて、ドアをノックした。
私はゆっくりドアを開ける。
私は、コソッと言った。
ママと先生におやすみして〜
って言おうとして、言葉が詰まった。
本当のこの子のパパは………先生…。
私は、ななちゃんと先生の部屋に行き、ななちゃんを寝かしつけた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。