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第3話

story2
19
2018/10/28 15:35
私は、ただ無心で階段を登っていた。





祖母と今日お祭りがある神社で待ち合わせしているのだ。





祖母に電話をかけた。


山下彩
おばあちゃん、まだ
山下 琥珀
待って。もう少しだから
山下彩
花火、始まっちゃうよ
山下 琥珀
先に行っててちょうだい


その時、後ろから聞いたことのある声が私を呼び止めた。



クラスメイト
あれ、山下さん?こういうの来るんだ!意外〜!
振り返ると、同じクラスの女の子たち





名前は、なんだっけ。忘れちゃった。





その女の子たちは、笑いながら私の横を通り過ぎていく。





私はまた階段を登りながらまた物思いにふける。





私は人と話すことが苦手。





人といることも苦手。





だから、ずっと避けてきた。





この性格のせいで過去にも辛い思いをたくさんしてきた。





そんなことを考えているうちに、祖母との待ち合わせ場所に着く。





私は大丈夫。1人でも平気。





いい続けるうちにだんだん本当になっていく。





これも魔法のせいなのかもしれない。





自分を守るささいな魔法…





魔法なんて…





大嫌い…




私が魔法使いじゃなかったら、花火は今も綺麗だったのかな?





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