私は、ただ無心で階段を登っていた。
祖母と今日お祭りがある神社で待ち合わせしているのだ。
祖母に電話をかけた。
その時、後ろから聞いたことのある声が私を呼び止めた。
振り返ると、同じクラスの女の子たち
名前は、なんだっけ。忘れちゃった。
その女の子たちは、笑いながら私の横を通り過ぎていく。
私はまた階段を登りながらまた物思いにふける。
私は人と話すことが苦手。
人といることも苦手。
だから、ずっと避けてきた。
この性格のせいで過去にも辛い思いをたくさんしてきた。
そんなことを考えているうちに、祖母との待ち合わせ場所に着く。
私は大丈夫。1人でも平気。
いい続けるうちにだんだん本当になっていく。
これも魔法のせいなのかもしれない。
自分を守るささいな魔法…
魔法なんて…
大嫌い…
私が魔法使いじゃなかったら、花火は今も綺麗だったのかな?
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。