第8話

Episode7
202
2018/11/08 04:51
これが俺と先輩の出会いだった。

そして、俺の恋が終わった一日だった。







入学式の次の日

いつも通り適当に挨拶を交わしていると、昨日は居なかったあなた先輩が教室に入ってきた。


あなた先輩は俺の事を見つけるとトコトコ小走りで寄ってきた。
You
You
ジン君、久しぶりだね!
まさかこんな感じで再開するとはね笑
ジン
ジン
あなた先輩!お久しぶりです!
僕は嬉しいです、先輩と同じクラスなんて!
やべ、本音でた
You
You
私も嬉しいよ///
ダメだ、先輩を見ると忘れたはずの感情が蘇ってくる。


好き


この感情は俺をどんどん壊していく。



俺だけじゃなくて二人の関係も壊しそうだ。















それから1ヶ月という月日がたった。


その間に俺と先輩、そして親友のユンギは一日を一緒に行動することが多くなった。



でもたまにあなた先輩は姿を消す。

それは決まって水曜日の5時間目。



ずっと気になっていた、その時間に何をしているのか、

でも追いかけることはしなかった。
何かが怖かったんだ。何かが。




今日は水曜日。

先輩は今日もどこかへ向かう。

でも先輩の表情は、辛そうな、悲しそうな、寂しそうな、


俺の胸がぐっと締め付けられる、


守らなきゃ。そう思った。


今までの、先輩に対する不安や怖さはどうでもよかった。


だから俺は、とっさに先輩について行った。

着いた先は屋上。
ジン
ジン
先輩!
You
You
え?ジン君?
先輩は驚いた表情をしている。
























そして、泣いている。

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