【 ジミンの初恋 】
ジミン side
_ 12歳 _
その時、僕の両親は離婚寸前で
毎日喧嘩ばっかりしてた。
僕は2人のことが大好きだったし
目の前で喧嘩はして欲しくなかった
だから家族がバラバラになるのなんかもっと嫌
だから僕は2人に言ったんだ。
“ 喧嘩なんかしないで、 仲良くしてよ! ”
そんな僕の一言で、考えが少しでも変わると思った。
だけど、
「 バチンッッ 」
お父さんに頬を叩かれたんだ
“ お前は黙ってろ ”
ってね。
だから僕は家出した。もうあの家に居たくなくて、
気付けば公園のブランコに座っていた。
そうしたら、
知らない女の子が話しかけて来たんだ
この子なら僕を愛してくれそうで、裏切ったりなんかしそうにないな、って思った。
あぁ、僕はこの時、完璧に君に堕ちてた。
だって君が
って笑顔で言ったんだから。
オッパは、そんな君がずっと好きだったんだよ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!