第12話

twelve game
508
2018/08/09 13:57
暗い。
洞窟の中は暗くて何も見えない。
ひかる
はるか、大丈夫か?
はるな
う、うん、大丈夫……
はるなは大丈夫と言っているが、声が震えている。
俺は、はるなの手を握った。
はるな
え?
ひかる
こうすれば怖くないだろ?
はるな
うん。ありがとう、ひかる。
はるな
あ、そういえばさっきのミッションで、『ウサギは魔法が使える』って書いてなかった?
ひかる
あー、そういえば……
はるな
その魔法で明かりを灯すこととかできたりしないかな?
ひかる
おー!ナイスアイディア!!
ひかる
でもやり方わからないね……
はるな
うーん、強く願ったら使えるとか?
ひかる
やってみるか!
俺は、心の中で「明かりを出せ」と強く願った。
すると……
はるな
わー!!
俺の手から光の玉のようなものが出てきた。
ひかる
で、できた……
この光の玉のお陰で周囲がよく見えるようになった。
はるな
何もないみたいだね……
ひかる
だな。
ひかる
歩くかぁ
はるな
そうだね
俺たちは、闇の中へと歩いて行った。



だいぶ歩いて俺たちはヘトヘトになりかけた時、はるなが急に大きな声を上げた。
はるな
あっ!!あれ見て!!
ひかる
ん?
はるなは洞窟の先を指差した。
そこを見てみると……
ひかる
おー!!光だ!!
洞窟の奥に、かすかに光が見えた。
はるな
きっと出口よ!!
嬉しさで俺たちの疲れは飛んでいき、一目散に光の方へ向かった。
ひかる
やっぱり出口だ!
俺たちは無事、外へ出ることができた。
はるな
ん?何これ?
洞窟の出口の前に、テーブルとその上に飴と置き手紙が置いてあった。
ひかる
手紙読んでみようか
俺たちは手紙を読んでみた。


〈〈ここまで生き残った素晴らしきプリンセス&プリンスの皆様!!〉〉
○旅の疲れにこの飴を食べてください。
○ただし、これを食べていいのはお姫様だけ。○王子様が食べたら死にますよ。
○お姫様は必ず1つだけこの飴を食べ、もう1つを手持ちに持って行ってください。
○食べなかったり、2つ以上食べた場合は死にます。
どうぞよろしくお願いしまーす!


はるな
これを食べろ?
ひかる
なんだか分からないけど、指示には従ったほうがいい。
はるな
分かった。
はるなは、飴を一粒口に入れた。
はるな
わっ!うまっ!!
ひかる
え?美味しいの?
はるな
うん!もう一粒食べたくなるぐらいね!
ひかる
食べちゃダメだからね!?
はるな
分かってるって〜!
はるなはもう一粒を持っていた小袋の中に入れた。
ひかる
じゃあ行く?
はるな
うん!行こう!!
俺たちはあてもなく進んで行った。

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