黙って仕事に行こうとしてる。
声かけてねって言ったのに。
私はベッドに入ったまま、
目の前で準備をする彼を
薄目で見ていた。
我慢できなくなって
忙しいから、帰りも遅いんだろうなぁ
今日はなぜだか、、
ものすごい寂しさが込み上げる。
いつもの事なのに。
今日の私はおかしい。
すごい彼を欲している。
そう。
いつもそんなことは言わない。
いつもなら、全然「いってらっしゃい」
と言えるはず
少し面白がってるでしょ。
彼にはわからないだろう
彼の表情が少し変わった。
スーツのジャケットを素早く脱いで、
ベッドの中に入ってきた
そう言いながら
うしろから抱きしめてくれる。
あたたかくて、優しくて、、
気持ちいい。
こんな些細な会話が大好き。
30分が経った。
黙ってついていって階段を降りた。
玄関で座って靴を履く彼の背中にもたれていた
私も立ち上がった。
彼は私を抱き寄せて、
チュッ、、。
静かな玄関に、かわいい音が鳴った。
玄関を閉めるまで、
笑顔でずっと
見てくれていた。
寂しいけど、嬉しい。
ちょっとよくわからない感じㅋ
さてと、今日の夜に期待して
家事でも頑張りますか。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。