ガシッ
帰り道
私の腕を掴んだ
彼の反対側の手には
さっきのチョコレートケーキが
入った箱が。
背をかがめて
顔を覗く彼はとことん優しい人だ。
彼は楽しそうに私の手を握り
家に帰った。
さっきのケーキを準備して
私のところへ持ってくる。
大きな一口を口に運ぶと
ガジッ
硬いものが入っている。
硬いものを飲み込まないようにして
口から取り出すと
シルバーのリング。
サプライズが好きな彼は
私に誤解を招きがち。
私は勘違いしがち。
彼の腕を引っ張り
キスをした
チュッ
普段面と向かって言わない言葉。
すると、彼は
優しく床に押し倒し
私を襲った。
左手の薬指には
光り輝くシルバーのリング。
目の前には
大好きな彼がいる。
結婚のプロポーズ
期 待 し て も い い で す か 、 、 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。