第11話

人生初の……
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2018/06/10 14:59
一度フェイクを入れて、それに引っかかった敵にニヤリと笑いスリーポイントシュートを放つ。

綺麗な回転がかかったボールは、危なげなくゴールネットをくぐった。

「ちぇ、ナイッシュー」

「ふふー勝った」

私を守っていた敵――るーちゃんと片手でハイタッチを交わす。

これも全部、二宮先輩のおかげだ。

「集合ー!!」

キャプテンの声が響いた。時間的に、今日の練習はこれで終わりなのだろう。

「「「ハイ!!」」」

他の部員と返事が重なる。私はるーちゃんと一緒に、キャプテンの元へ走った。



□■□



片付けを終え、体育倉庫を出ようとした時だった。

「あ、高崎さん!」

聞き覚えのない声がした。

誰だろう……と思いながら振り返る。そこにいたのは、話したことのない男バスの一年生だった。

名前わかんないなぁ……相手は私の名前知ってるみたいだけど。

「ん?何?」

「えっと、その……オレ、高崎さんのことが好きで!」

「え」

体がピシッと硬直した。

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