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第13話

番外編 1回目の人狼ゲーム 2日目
294
2019/04/16 21:49
池田 サキ
そんなに死体が嫌だった?
春野 スズ
逆に嫌じゃない人なんて
いるの…?
池田 サキ
まあ、私も嫌なんだけど…
池田 サキ
目をそらしちゃいけない気がして。


確かに、私がヒトゴロシだという事実から目を背けては
いけない。

けれど、人の死体を見ることがとても怖かった。






血の匂いがする音楽室。

床に横たわった女性。

誰かの叫び声。

歪み始めた視界。






銃で頭を撃ち抜いた私の姿______










池田 サキ
スズ?ぼんやりしてどうしたの?



サキの言葉で我に返った。


今のは、…?


春野 スズ
…ううん、なんでもない。



そんな事より、今はより多くのアリバイを
作らないといけない…。
このまま人狼に関する証拠が無ければ、裁判の時に
無差別に処刑される可能性がある。

それだけは、絶対に避けないと…。





池田 サキ
薬品庫には特に何も無かったね…。
春野 スズ
……………。


まさか薬品庫のドアノブから、私の指紋を採取するなんて
事はないだろう…。


薬品庫には、私に繋がる証拠はなかったから…





春野 スズ
後は、私の代わりに人狼を造らないと。
池田 サキ
えっ、あ、そうだね!



サキの声が戸惑っていた。



きっと、私が誰かを身代わりにする事に驚いているんだ。






私だって…誰かを身代わりに殺すなんて、したくなかった…。







けれど私には_____
















大切なあの人の為に、まだ死ねない理由があるから…




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