第9話

番外編 ユウタside 2(後編)
328
2019/01/04 08:03








『包丁を持っている母が』















包丁を振りかざした。

















ホマレに向かって。








名取 ホマレ
きゃぁぁぁぁ!!!








ザクッ










名取 ユウタ
っ………………………………
ユウタの父
お、おい!!どうしたんだ!!
ユウタの母
私だって、私だって…!!
ユウタの母
子供達を…!!








ブスッ










ユウタの母
学校に…!!







ザクッ










ユウタの母
夜逃げなんかぁぁぁ!!!








グシャ















言葉が出なかった。















母がホマレを何回も、刺している。



















母を止めないと。













そう思っても、体は凍ったように動かない。











ユウタの父
やめろ!!







父の呼びかけにも、全く反応していない。






何回も、何回も、ホマレに包丁を刺し続けている。









ホマレは無惨な姿になっている。

























ユウタの母
あはは…
ユウタの母
あははははっ…!!










ついに母は笑いだした。














名取 ユウタ
ホマレ…!!








それは俺が絞り出すように口にした言葉だった。











ユウタの母
ホマレ…?











母はこっちを見た。
















ユウタの母
ユウタ…?
名取 ユウタ
(正気に…戻った…?)








もちろん、そんな事は無かった。














ユウタの母
あっははははは…!!!!
名取 ユウタ
っ……!!





母が俺に向かって包丁を振りかざしてくる。























名取 ユウタ
(死ぬ…!!)












ザクッ






















狂った母の包丁は、俺には刺さらなかった。















ユウタの父
ゔっ…………
名取 ユウタ
!?どうして……








父が俺をかばって母に刺されていた。




















父が力無く床に倒れ込む。



















母は自分が殺した2人の死体を見て、笑っていた。












目は焦点すら合っていない。















『狂っていた』



















名取 ユウタ
この………………………………









気づけば体は動いていた。












ユウタの母
ぐっ………








母の首を絞めていた。




















指先に力をこめて絞めていた。








ユウタの母
ゲホ………………………………
ユウタの母
………………………………………………





母は動かなくなった。














床には、3人の死体が転がっている。









名取 ユウタ
どうして…
名取 ユウタ
こうなった…………!!
















__________________________















タクマ
ここまででユウタのお話は
終わり!
タクマ
母親の無理心中、ユウタは
大変だったねー!
タクマ
その後はユウタは親戚の家に
行ったみたいなんだ!
タクマ
本当、ユウタの人生は狂わされたね…
タクマ
『歪んだ』大人に。
.





タクマ
さあ、この話は終了!
タクマ
本編では、ついにスズが人殺し
をしてしまったね…
タクマ
彼女はどう『歪んで』しまう
のかな…?
タクマ
僕は楽しみだよ♪
タクマ
てことで、さよならー!

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