俺は、死んだ。
そう思っていた。
バァァンツ!
俺はナナミに撃たれた。
ナナミはそう言って、部屋を出ていく。
体中の力が抜けていく。
もうすぐ俺は死ぬらしい。
思い返せば、俺はこの人狼ゲームで特に何も
していない。
人狼になった事もなければ、証拠を使って人狼を
追い詰めた事もない。
ナナミは結構推理が鋭かったもんな。
あいつなら生き残ってくれるかもしれない…
そう思って、俺は目を閉じた。
ツンツンッ
誰かが俺の背中をつついた。
死ねなかったのか…
しかし、ナナミに撃たれた部分はズキズキと痛む。
タクマは前髪が長くて目が見えない程だった。
俺は思ってもいない事を口にしていた。
いや、
これが本音だったのかもしれない。
そして、タクマは俺の耳元でコソコソと呟いた。
そうして俺は、タクマと____________
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。