私は気がつくと知らない部屋に居た。
私はさっきまで学校にいたはず…
ベットに寝ていた体を起こすと、首に違和感を感じた。
首には首輪のような物がついていた。
外そうとしても、なかなか外れない。
というより、
ここはどこだ?
学校の休み時間、めまいで保健室で眠っていたら、、
………
学校で………?
とにかく、今は部屋を出る事を考えよう……
部屋にはドアがあった。
ドアノブを回しても、開かない。
開かないなら、ドアを壊す…?
運がいい事に、ドアはかなり古くて、
なんとか壊せそうだ。
私は昔空手をやっていたから、力には自信がある。
私は少し下がって、思いきりドアを蹴った。
ドアはドサッと音をたてて倒れた。
ドアから外にでて、辺りを見回してみる。
外は薄暗い廊下があった。
建物全体が古くて、所々ホコリをかぶっている。
とりあえず、この建物内に誰かがいないか探してみよう。
私は廊下を右に進んだ。
廊下を歩くと、キシキシと音がする。
しばらく歩いたが、誰も見なかった。
さらに歩くと、リビングのような場所に出た。
リビングには、数名人がいた。
少しほっとしたが、
同時に疑問がうかんだ。
気のせいかな…?
みんなを見ていると、首に首輪がついていた。
スズはノートを見せた。
そのノートは、ボロボロで、少し焦げている感じがした。
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◯月△日
もう終わりにしたい。
耐えられない。
これ以上ひとが死んでいくのを見ることができない。
首輪からの電撃も何度受けたか分からない。
何度人を処刑したか分からない。
もう、私は死のうと思う。
しかし、これ以上人狼ゲームの被害を増やさないために、
このノートに書いておく。
このノートを見た人は、人を許せる人間になってくれ。
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ここで終わっていた。
私はふとスズの方を見た。
スズは日記を見ながら考え事をしているようだ。
その時、スズが口を開いた。
私は、ここに居るのが全員だと思い込んでいた。
本当に人狼ゲームだったら…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。