ミンギュの家と私の家は決して近くはない距離。
ミンギュの方が先に着くためミンギュの家で少し一休みしてから帰ることに。
部屋の扉を開け、いつもの場所へ身体を預ける。
タオルとドライヤーを手に戻ってきたミンギュが、そっぽを向きながら私に怒る。
ミンギュは綺麗好きだからいつも私がベットで寝ていると怒るんだ。
あぐらをかくミンギュの足の上にちょこんと座る。
ブオーンと耳元で大きな音が響くと同時に暖かい風が身体を温める。
ちょっと…というかだいぶ大きなミンギュのパーカーに腕を通す。
ミンギュの匂いに包まれて自然と瞼が重くなる。
もうこのまま寝ちゃおうかな…なんて考えていると、突然ベットが沈み、目を開ける。
髪をかきあげ、はぁ…と溜息をつきながら私を見下ろすミンギュ。
見たこともないような色気を放つミンギュに心臓がうるさい。
ぐっと距離が縮まり甘いキスで始まる私たちの物語。
それはまるで雨のように激しく、終わりを知らない。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!