〇〇年 ◇月□日
今日、病院を開く
受け付ける病は…奇病
これで少しでも救われる人がいるなら…
俺の、……
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その先は字が潰れてて読めなかった。
ペラ
この人は1人目の患者さんかな…?
私「…っ!?」
(急に頭に何か流れてくる感じ…これは何?)
………──────────
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ギィ…バタン!(扉の音
?「ごめんくださーい」
?「はい」
?「あの、ここって変な病気を治せるって聞いてきたんですけど…ちなみに失礼なんですが、上田先生で合ってますか?」
上「治せる…か…治せるとは言い切れないけどね。
上田で合ってるよ。上田 二郎。
よくこんな所知ってたね、君が初めて患者さんだよ。」
?「そうなんですね!…噂が流れてたんです。
山の上に変な病院ができたって、誰かが興味本位で行ったら看板に「奇病科」って書いてたって…」
上「そうなのか…こりゃ驚いた。ははっ、噂って凄いねぇ…で、今日は診察かな?もう夕方だけど。」
?「今日は本当にあるか確かめに来たんです。
ほんとうだ、もう夕方ですね…帰らないと。
また来てもいいですか?少し連れて来たい人がいるので」
上「あぁ…いつでもどうぞ。基本的にはずっとやってるから。そうだ、名前だけ聞かせてもらっても?」
咲「自己紹介もせずすいませんでした!
私、奥村咲っていいます!」
上「はい。ではまた来てください」
咲「分かりました!失礼します!」
ギィ…バタン
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私「凄い…頭に流れ込んでくる。っていうか私のおじいちゃん想像と全然違うんだけど?」
(ちょっと癖のついたフサフサの真っ黒な髪にメガネ、白くて長い白衣…)
イケメソ(*´д`*)ハァハァ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!