う「お、おい。今なんか」
坂「通りましたね」
えー…
できたら関わりたくない。
でも、なんかあった時にあれだし…
あーー!もう!!!
う「坂田。ちょっと見てこい。」
坂「ええ!?俺!?」
う「委員長命令だ。」
坂「えー…あ、」
う「何ニヤニヤしてんだよ。」
坂「もしかして委員長怖いんですかー?いーやー、意外だなー、案外怖がりだったりするんですn((殴」
う「いいから早くいけ。」
坂「しょーがないですねぇ、行ってやりますよ」
う「殴るぞ」
坂「もうすでに殴られてるんですけど。」
どうやら、一番奥の棚の陰に隠れているようだ。
う「お、おい。」
坂「せーので!せーので一緒に見よ!」
う「…わ、わかった。」
「『せーのっ!』」
「『え!?たぬき!?』」
そこにいたのは、たぬきだった。
つぶらな瞳が俺たちを見る。
う「よかったー。なんだよ、びっくりしたぞ〜?このやろ〜」
しゃがみこんでたぬきをなでる。
すると、気持ちよさそうに目を細めた。
坂「本当や。かわいいなぁ〜」
坂田も触ろうとしたが、軽々と避けられ俺に飛びつく。
う「あっれ〜?坂田さぁん?もしかして懐かれてないんじゃないですかぁ??」
坂「むっかつく言い方しますねぇ」
たぬきを抱えたまま、カウンターの前まで行ったところでドアの音がした。
そ「あれ、うらたくん、どうしたのその子。」
天「え!?たぬき!?」
う「あ、なんか迷子になってたみたいで図書館の中に入ってたんですよ。」
坂「委員長の頭に葉っぱ乗せて走り回ってたんですよね。」
天「ごめん、坂田の説明全くわからない。」
と、続いてluzとまふまふが入ってきた。
る「あれ、なんでこんなに入り口に固まってるん?」
ま「ハッ!うらたさんとたぬき!?写真に収めてネタにしよう!(パシャ」
る「流石やね、たぬきがいることにはつっこまないんや。」
う「なんかもう説明するのもめんどくさくなってきたな。あと写真やめろ。」
志「いっやー!うらたさんなんかたぬきが肩におるとしっくりくるなぁ。もしかして初期装備やったんやないの?」
う「初期装備ってー、こいつはものじゃねーぞ〜ww」
「『!?!?』」
坂「えええ!?志麻くんいつ入って来たん!?」
志「え?ひ・み・つ♡」
う「キモッ」
志「ひどっ!」
ま「よし、キモいと言われる志麻さんもカメラに収めることに成功」
る「まふくん、そろそろカメラ置こ?w」
そ「あれ?志麻さん、センラさんは?」
志「あ、掃除の片付け任せて来ました。」
天「かわいそう…ww」
志「まあ、そろそろくるんやないですか?」
すると、ドアが開いた。
うわっ、本当に来たぞ。
セ「あれ、みなさん。なんでこんな所に群がってるんですか?」
これは、やるしかねーな。
う「あ、センラまん。こいつ見てくれよ。」
ほい、とたぬきを前に突き出す。
る「おわっ」
すると、センラはluzの腕を引っ張って自分の前に立たせた。
顔が青ざめている。
そうそう、この顔が見たかったんだ。
セ「うらたん。なんのつもりや。」
う「なんのつもりって?見て欲しかっただけだけど?」
る「あ、あの…これはいったい?」
志「あー、センラさんはたぬきが苦手なんよ」
ま「そんなピンポイントにww」
そ「そうだったんだ。初めて知った。」
志「あれ、なんでやったっけ?」
セ「小さい頃に、山で迷子になってそこでたぬきの大群に襲われたんですよ…」
センラはまだluzの後ろに隠れたままだ。
すげーな、センラまんけっこー背たけーのにそれが隠れるくらいってluz何センチあんだよ。
天「へー…そんなことあるんですね〜」
よし、センラがluzの後ろから出て来たところで…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!