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海音と学校に行くまでに、もう1人待ち合わせている人がいる。家は少し離れてるけど、幼なじみの佐々木 優。海音と違って、優しくて親の評判もいい。まぁ、ルックス的には海音も負けず、1位2位を争うようにしてクラスで人気。だから.....
『 キャーーーーーーーーッ!!!!ヤバイ❤︎』
ほらね、毎朝これだから凄い。2人にはファンクラブまで存在して毎朝学校に入るだけで大騒ぎ。こんなモテモテ2人組と幼なじみな私は、お決まりのようにファンクラブに入ってる女の子達...学校中の女子に恨まれることになる
天才ピアニストのタマゴ、佐々木 優。
スポーツ、勉強万能の一ノ瀬 海音。
どっちを選ぶかなんて決められない!!と騒がれている、当の本人達は何事も無かったように学校に入ってくんだから。
「カノン、今日部活あるの?一緒に帰れる?」
いつもよりも丁寧に話すのは、学校だからなのか、なにか企んでるのかのどっちかだと思うけど。通常モードの海音なら『 部活あんの?帰れるなら靴箱な 』って言ってる。
「ないけど、いつもの場所でいい?優もだよね?」
海音は、バスケ部。私はダンス部。優は特別にピアノのために、本当は中学生はダメなんだけど帰宅部。ダンス部もバスケ部も、忙しくてなかなか一緒に帰れないんだけど、だぶんわざわざ誘うってことは...
「なら、アイス奢れよな!!」
ほらやっぱり。仕方がないといえばそれまでなんだけど。定期テストの総合点で負けた方がアイス奢る。いつもそれで競争する。数学が赤点ギリギリの私はどうしても負けてしまう。
「俺もー!」
「えー!優はダメでしょ。テストボロボロなんだから!」
優は天才ピアニストのタマゴ。と言われるだけあって、音楽に詳しくない私でさえわかるほどとにかく上手い。そのせいでか勉強は全然ダメ。だから、いつもこの競争には参加出来ていない。全教科ほぼ赤点の優は、いつも海音と私に補習対策をお願いしてくる。
こんなハチャメチャ3人だけど、なんだかんだ言ってこの2人といるのが楽しくて仕方がない!!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!