ジョングクside
仕事も終わって約束の時間
なんだかドキドキする
緊張と不安が混ざりながらエレベーターで駐車場まで降りる
ヒョン達には"用事"があるからと言って先に帰ってもらった
テヒョニヒョンはどんな理由を付けたんだろう
僕みたいに"用事"って言葉を使ったのかな
テヒョニヒョンには謎がある
それは
2日に1回、宿舎に帰ってこないことだ
いくら理由を聞いても教えてくれない
帰った時にはいつもテヒョニヒョンの顔は希望に満ち溢れている
その笑顔に一瞬ゾクってする
そして必ず人差し指に指を当てて
と言ってくる
本当に怖い
何を楽しみに待っとけなのか。
わからない。
テヒョニヒョンの心は読めない、
というか、読もうともしないだろう
駐車場の柱に持たれているテヒョニヒョン
手には車の鍵が握られていた
,
、、、僕だけ?
なんで僕なの?
多分今までみたいにテヒョニヒョンの事なんとも思ってなかったら、喜んでいただろう
だけど今は素直に喜べない
,
ほんとに、、、?、、、ほんとにそれが理由?
僕は自然な笑みを浮かべて、テヒョニヒョンの車に乗り込んだ
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僕はなんてバカだったんだろう
なぜ後ろを振り向かなかったんだろう
そこには表情もなく、冷たいテヒョニヒョンが
僕の首にスタンガンを当てていたなんて
、、、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!