とうとう転校生とのご対面。
普段なかなかテンションの上がることのない私も、少なからずドキドキしていた。
常磐和ちゃん。
素敵な名前だな///
常磐和ちゃんは、とても大人しいイメージの女の子。ふんわりした雰囲気が漂っている。
前髪が
まるで
麻緋みたいだ。
目が、見えなかった。
先生が指した席は、私のとなりの席。
自然と緊張が増し、体が固くなるのが自分でも分かった。
常磐和ちゃんは、上品な動作で私の隣の席へと歩いてくる。
何故か分からないけど、
この子とは友達になれる。
そう思った。
静かに腰を下ろす常磐和ちゃん。
驚いたように、顔をこちらに向ける。
白い肌。
薄い薔薇色の、小さな唇。
セーラー服の襟から除く首筋は、とても華奢で女の子らしい。
まるでお人形みたい。
この言葉がこんなに合う女の子は初めて見た。
きっと美人なんだよな。
目が、見たい。
あぁ、なんか私ににている気がする。
本当に、仲良くできそうだ。
こういうとき、私はきっと、あのときの青羅のようにするべきなんだよな。
あぁきっと、今の私はこれっぽっちもカッコがついていない。
ほほが湯たんぽのように火照っているのが伝わってくる。
それでも常磐和ちゃんは、嬉しそうな顔をして
そうやって、ニコっとほほえんで見せたんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。