第12話

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2018/11/10 21:02
先生
皆さん、今日は転校生が来ています!





とうとう転校生とのご対面。

普段なかなかテンションの上がることのない私も、少なからずドキドキしていた。

先生
じゃあ、自己紹介をして。
常磐和
はい。
山下常磐和(ヤマシタトキワ)です。
宜しくお願いします。
先生
みんな、仲良くしてね。
常磐和ちゃん。


素敵な名前だな///












常磐和ちゃんは、とても大人しいイメージの女の子。ふんわりした雰囲気が漂っている。

前髪が













まるで













麻緋みたいだ。













目が、見えなかった。




















先生
じゃあ、山下さんは、渡部(ワタナベ)さんの隣に。
常磐和
はい。
先生が指した席は、私のとなりの席。



自然と緊張が増し、体が固くなるのが自分でも分かった。









常磐和ちゃんは、上品な動作で私の隣の席へと歩いてくる。













何故か分からないけど、













この子とは友達になれる。












そう思った。












静かに腰を下ろす常磐和ちゃん。
紫暮
ねえ。
驚いたように、顔をこちらに向ける。




白い肌。
薄い薔薇色の、小さな唇。
セーラー服の襟から除く首筋は、とても華奢で女の子らしい。



まるでお人形みたい。
この言葉がこんなに合う女の子は初めて見た。





きっと美人なんだよな。
目が、見たい。
紫暮
私、渡部紫暮。
わたべって書くんだけどね、わたなべなんだ。覚えてね(^^)
よろしく。
常磐和
わ、渡部さん…。
宜しくお願いします。
あぁ、なんか私ににている気がする。






本当に、仲良くできそうだ。







こういうとき、私はきっと、あのときの青羅のようにするべきなんだよな。






紫暮
紫暮でいいよ!
仲良くしてね…///






あぁきっと、今の私はこれっぽっちもカッコがついていない。


ほほが湯たんぽのように火照っているのが伝わってくる。



それでも常磐和ちゃんは、嬉しそうな顔をして
常磐和
うん…!
仲良くしてね、紫暮ちゃん…!///
そうやって、ニコっとほほえんで見せたんだ。

















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